旬の味
最近、日本の農産物をもっと海外に販路拡大して、どんどん輸出していこう! という行政の傾向を強く感じる。自分の中で少し腑(ふ)に落ちないところがある▼食料自給率は、40%を切り、世界レベルで考えても低い国の位置にある日本。食料輸入はかなり多い。基本的に生産農家の数は少ないのは問題だけど、なぜ余剰なエネルギーをかけて海外に運んで、国内の3〜5倍という破格の値段で消費してもらわないといけないのだろうか?▼国内で飽和状態で行き場のない作物ならわかるのだけど、海外から安価で輸入し、保存のために負荷のかかる薬を大量に散布する、そして1円でも安く売りさばくことで、人々に消費させているのは、かなり問題だと思う▼ほとんどは、味がしなかったり、本来の味と比較にならないモノだったりするので、その味が多くの人たちの基本的嗜好(しこう)になれば、深刻な問題だ。生産者としては、破格でなくていいから、適正価格で国内消費がもっと伸びてほしいと強く願う。 (W)
(新聞「農民」2017.7.24付)
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[2017年7月]
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