「農民」記事データベース20170710-1270-10

この人

新規就農して京野菜に挑戦
友成善隆さん(36)
(農民連京都産直センター)


九条ネギ栽培は性格に合う

画像  京都府亀岡市で九条ネギの栽培に挑戦している友成善隆さん(36)は就農12年目です。農大卒業後、農産物の販売会社に勤めたのち、一旦は農業を離れ、フリーターをしながら金融業の勉強をしていましたが、農業への思いは強く、2006年に就農を決意します。

 長野で8カ月間の研修後、大阪の能勢町で就農。12年に結婚を機に亀岡に引っ越します。地域の農民連会員との出会いから、京都産直センターに加入しました。

 「せっかく京都で農業をするのだから、京野菜をやりたいという思いはありました」と語る友成さん。組合員の嶋崎弘二さんに教わりながら、九条ネギの栽培に去年から取り組み始めました。今年は80〜90アールの畑で九条ネギと裏作の野菜を栽培しています。京都産直センターが14年に若手生産者を中心にして立ち上げた「京野菜をはぐくむ会」の会長です。

 「昔ながらのやり方で適期に栽培すると、きれいなネギができました。でも、時期をずらして回転率を上げて栽培する方が収入にはなるのですが、まだうまくいっていません」と試行錯誤の最中です。今年も雨が降らなかったり、病気が出たりと苦労をしています。

 「本来、九条ネギは家の近くに植えてあり、小さいうちは薬味、中くらいで照り焼き、太くなったら焼きねぎと、季節に合わせていろいろな食べ方をしていました」と語る友成さん。「昔のやり方は、この土地に合ったやり方だと思うんです。そうしたやり方を残していきたい。それで生活が成り立つようになれば良いですね」

 今後は農業体験の受け入れも検討中です。「本当においしいものを出荷するのは難しいところもあるので、体験しながら一番おいしいものを食べてもらいたいですね」

 「九条ネギの栽培が自分の性格に合っている」と語る友成さん。仲間と一緒に生産に奮闘する決意です。

(新聞「農民」2017.7.10付)
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2017年7月

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