みんなが食べるお米
どうやって作るのかな
東京都内の小学校で
出前授業
山形・庄内 農民連
青年部員が先生に
山形県の庄内農民連は5月30、31日の両日、東京都内の品川区と大田区にある小学校でお米の出前授業を行いました。庄内農民連青年部2人の手記を紹介します。
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子どもたちに説明する安野さん(左)と渡部さん(中央) |
どんな思いで作っているの?
小学校でみんなが食べているお米が、どういう場所で、どうやって作られ、どうやってみんなが食べるごはんになるのかを1時間目の授業で伝え、2時間目で実際に田植えを体験してもらいました。
田植えの授業では、苗を植える前に児童みんなで田んぼの泥を足で踏むことで代かきをしてもらいました。泥に足が入るたびに「きゃー」「冷たい」「足が抜けない」など子どもたちの興奮する姿は印象的でした。
その後の田植えも子どもたちには、「苗は4〜5本。根本から3センチメートルの深さに植えるように」と伝え植えてもらいました。
今回、初めて出前授業で先生役をしましたが、実際に農業をしてみて「農業っておもしろい」「自然と触れ合うのは楽しい」「田舎ってなんでもできる」と感じたことを生徒たちへ少しでも伝え、“農業のイメージを変えたい”と思い授業に臨みました。農業が秘める可能性や楽しさ、農村が担う機能性や役割など少しでも感じ取ってくれたらうれしいです。
田植え後には給食を生徒と一緒に食べる機会もありました。その際、「どんな思いで作っているの?」「山形は何がおいしいの?」「農家は楽しい?」など、児童たちと直接コミュニケーションをとることができてよかったです。
(渡部康貴)
楽しんで苗植える児童
今回の出前授業を通して、普段大勢の人前で話すことがない自分にとって、「先生」という立場で物事を伝えることの難しさを肌で感じました。農業の話を中心としながらも、児童たちを飽きさせないように興味を持つ話題を盛り込み、話すスピードや強弱など、伝えるためのテクニックも重要だとわかりました。
出前授業で印象的だったのは、児童たちが田んぼで大きな声をあげながらも楽しんで苗を植えている姿です。児童たちと給食を一緒に食べた際には、児童から「ご飯が一番おいしい」と言ってくれたことがとてもうれしかったです。
出前授業では、普段接点の少ない小学校の児童たち、先生、栄養士の方々と直接会って交流を通して、「食」を作っている自分たちはもっと誇りをもって仕事をしないといけないと感じました。
あの元気な子どもたちが安全で安心な食事ができるよう、持続可能な社会、農業の担う役割を見直すような政治になってくれるように期待します。
(安野翔)
(新聞「農民」2017.6.26付)
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