醤油原料は県産がいいな
千葉県農民連女性部「あらぐさ」
“おとなの工場見学ツアー”
6月1日、毎年恒例の千葉県農民連女性部の「あらぐさのつどい」が行われ、36人が参加しました。
今年はしょう油と漁港の町として知られる銚子方面への旅、名付けて「おとなの工場見学ツアー」です。
東日本大震災の被災地 旭市飯岡を訪問
この日のスケジュールはなかなかハード。最初に、東日本大震災で大きな被害を受けた旭市飯岡を訪ね、被災当時からボランティア活動をしていた三枝(さえぐさ)茂さんからお話を聞きました。全国から7600人ものボランティアが鉄道の復旧を待たずに自転車などでかけつけてくれたこと、とくに若い人たちの心意気に驚き励まされたことなどを話してくださいました。その頃、農民連も他団体と協力し、米・野菜の配布、炊き出しなど支援活動に協力しました。
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被災地全体を見渡せる展望台で、説明を受ける参加者 |
関東最古の醤油工場へ行く
次に、昨年、創業400年を迎えた、関東で最古といわれる「ヒゲタ醤油」を見学しました。バスから降りると、大きな工場から小麦を煎る甘い香りがただよっていました。説明の中に、しょう油の原料である大豆・小麦はアメリカ産100パーセント、塩はメキシコ産とあり、食の安全にこだわる者としては「やはり自分が口にするのは、千葉県農民連の県内産大豆、小麦を使ったしょう油しかないな」と思いました。
昼食は、漁港ならではの新鮮な海の幸いっぱいのお料理をいただきました。
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ヒゲタしょう油の工場でパチリ |
干物専門店へも見学
次に、干物専門店「兆星(ちょうぼし)」を工場見学しました。頭を切り落とされたホッケが、機械と何人もの従業員の流れ作業で、切り身になり、冷凍され、パッケージされるまでの工程を見学しました。きさくな工場の部長さんが説明してくれました。同工場では、1日に5〜6トンも製造するそうです。漁町とはいえ、安定的に魚を仕入れるためには輸入ものに頼るしかなく、原料の95パーセントがアイルランドやノルウェーなどからの輸入物だと説明がありました。
最後に旭市の道の駅「季楽里(きらり)」に立ち寄りました。この「つどい」は各地域の女性部が持ち回りで幹事役をつとめるため、車中は「自分たちに幹事役がまわってきたら、どこに行こうか」、「あそこがいい」、「ここがいい」とワイワイガヤガヤ。次の「つどい」へと思いをはせながら帰りました。
(千葉県農民連 小島朋子)
(新聞「農民」2017.6.19付)
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