旬の味
4月から字の区長を任せられることになった。人口300人余の小さな農業地域の集落で古くからの年中行事が受け継がれている▼4月には清明祭「シーミー」が行われる。門中ごとにお供え物のごちそうと線香、お酒、お茶などを支度してお墓参りをする。字としては先の戦争で亡くなった人たちの納骨堂だった跡地に建てられた浄魂の塔という慰霊の塔のシーミーを行う▼字の役員と戦争を経験したお年寄りが一緒に参拝する。小さな集落のこの地域で、戦後、1万柱の遺骨収集がなされたことが、沖縄戦跡公園の慰霊の塔に関する資料に書かれている。字の住民も3人に1人の割合で亡くなったそうだ▼シーミーはお墓にピクニックに行くような雰囲気だが、慰霊の塔では、6月23日の慰霊祭と同じ様子になる。梯梧(でいご)の木の花が真っ赤に咲き、野朝顔の花も咲いている。沖縄はサトウキビの収穫が間もなく終わるが、お墓はシーミー行事でにぎやかになるだろう。1年間、区民と一緒になって明るい村をつくっていきたい。 (牧)
(新聞「農民」2017.5.1付)
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[2017年5月]
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