本の紹介
上村雄彦・首藤信彦・内田聖子ほか著
自由貿易は私たちを幸せにするのか?
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自由貿易協定の実態を分析
問題点をつかみ対案を提案
トランプ米大統領の登場によって、TPPそれ自身はとん挫しましたが、日本は貿易協定だけでなく金融・投資など幅広い形での「経済対話」をすることになりました。これによって日本はTPP以上の要求をアメリカから突き付けられる危険もあります。
その一方で、TPPとん挫に連動するかのように、他のメガFTA(自由貿易協定)も停滞しています。
こうした状況のなかで、私たちに問われているのは、これからの貿易のあり方をどのように転換していけばいいのかという対案です。
すでに欧米では、TPPやTTIP(環大西洋貿易・投資パートナーシップ協定)などの貿易協定に抵抗するのと同時に、ISDS(投資家対国家紛争解決)の改革や貿易協定に環境や人権、地域主権などの価値を埋め込んでいくような試みが動き出しています。
しかし日本では、まだそのような議論は弱く、批准もしていないTPP協定に多額な予算が組み込まれるなど、世界の流れに逆行しています。
本書では、こうした問題意識から内外の研究者やNGOのリーダーがメガ貿易協定の実態を分析しながら、問題点をつかみ、対案を提示することに主眼をおいています。
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四六判、172ページ
定価 1500円+税
注文先 コモンズ Tel 03(5386)6972、Fax 03(5386)6945
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大阪・松原市 関戸しげみ |
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愛知・津島市 桜井久美子 |
(新聞「農民」2017.4.10付)
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