築地移転中止署名を手渡す
運動広がり、1カ月間で2万超
署名進める会
関連/農業被害 震災以前に戻らず 原発事故なければ復興早い
東京・築地市場の豊洲への移転問題で、築地移転中止署名を進める会は3月17日、東京都庁で署名の都への手交式を行いました。
2月18日から始まった「食の安全・安心を守れ! 築地市場移転中止など抜本的検討を求める署名」は急速に運動が広がり、1カ月ほどの間に2万人分を超え、当日の集計では2万6636人分が集まりました。
呼びかけ人の3人が提出に先立ってあいさつをしました。東京中央市場労働組合の中澤誠さんは「都議会で行われている自民・公明の築地バッシングに、保守系の多い市場関係者もみんな怒っている。市場関係者の合意なくして移転は絶対不可能だ」と、市場関係者の声に耳を傾けないやり方に怒りをあらわにしました。
日本消費者連盟の纐纈(こうけつ)美千世さんは「食の安全と命を守るこの問題は絶対妥協はできない」と訴え、東京農工大学名誉教授の本間慎さんは「学者は行動が苦手な人が多いが、もう黙ってはいられないと奮起して学者の仲間から128人分の署名を集めてきた」と報告しました。
集まった署名は都の中央卸売市場の井上佳昭新市場整備調整担当部長に手渡しました。井上部長は「重く受け止めます」と受け取りました。
主催者からの行動提起では、ネット署名も始まったことが紹介され、「ぜひ多くのみなさんに広げてほしい」と呼びかけが行われました。
茨城 水戸駅前で3.11追悼集会
東日本大震災から6年目の3月11日、水戸駅南口ペデストリアンデッキで「いのちを想い未来をみつめるアクション」と題して追悼集会が開かれました。
例年であれば平日だったため夜にキャンドルナイトをしていたのですが、今年は土曜日だったため、地震のあった午後2時46分に合わせて黙とうをしました。
参加人数はのべ150人程で、当日は福島県浪江町から茨城に引き取られてきた犬のロッキーと飼い主の塚本美和子さんも参加。通りがかった人たちはロッキーを見て足を止め、塚本さんと対話をしていました。ロッキーは人間だけが被害者ではないことを伝えてくれました。
集会は、百姓フォークグループ、ヒューマン・ファーマーズやうたごえの演奏、詩の朗読等もあり、追悼でありながら参加者が楽しめるものになりました。
開始から集会にたまたま参加してくれた通りがかりの中学生二人に感想を聞くと「福島の人は大変だと思うけど頑張ってほしい」「原発事故のことを思い出すことができていい。原発事故がなければもっと早く復興していると思う」と答えてくれました。
まだまだ被災地域内外にたくさんの避難者がいます。茨城も被災地であり、農家の被害などまだ震災以前に戻ったとは言えません。1日でも早く被災した方々が心休まる日が訪れるように、そして2度とこのような悲劇を起こさないためにも、全国にある原発の廃炉を求めます。
(茨城農民連 入江赳史)
(新聞「農民」2017.4.3付)
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