「農民」記事データベース20170206-1249-12

旬の味


 近年、若手農家にとって、販路確保が農業経営を安定させるためにも重要なポイントになってきている。そこで農閑期に入りスケジュールに少し余裕ができたので、新規販路の開拓として海外の催事イベントに参加した▼近年、海外でも、日本の農産物は大人気で、特に果物は国内価格よりも破格の値で販売されている。関税、輸送コスト、輸入検査書類費用、現地商社マージン等を合わせると、だいたい3倍程度の価格になってしまう▼生産者側としては、遠い海を渡った消費者に地元で作った農産物が好まれて、しかも日本国内よりも高い価格での取引ということで、かなりのモチベーションになる▼しかし、少し自分の中に引っかかる点があるのも隠せない。地球規模で考えたとき、エネルギーをかけてここまでして売らなければならないのか、国内や地産地消で取引がうまく成立したらいいのにと。自分の中で納得させるのは、そのための過程であってプロモーション(販売促進活動)の一つだと落とし込む。

(W)

(新聞「農民」2017.2.6付)
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2017年2月

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