分析センター
だより
大活躍した“重鎮”とお別れ
大幅に能力向上の装置に
バトンタッチ
整理整頓を心がけ、コンパクトな分析施設として運営しているとはいっても、新しい分析機器導入のためには、設置スペースの確保が必要となりました。整理の結果、泣く泣く1台の分析装置とお別れをすることになりました。
歴史作った頼もしいパートナー
1996年に募金で施設を立ち上げた際に購入したガスクロマトグラフGC―14Bです。私にとっても、前任の所長、副所長にとっても思い入れのある機械でした。この装置が分析センターの歴史を作ってきたともいえる大活躍をしてくれた頼もしいパートナーでした。多くの生産者の農薬検査をこなし、技術向上に役立つデータをたくさん集めました。
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1996年から分析センターを見守ってきたガスクロマトグラフGC−14B |
調査研究の分野でも学校給食のパン類にポストハーベスト農薬が検出されることを明らかにしたり、海外の有機認証を受けた大豆から農薬が検出される問題を発見したりしました。あの中国産冷凍野菜の残留農薬違反を見抜いたのもこの装置でした。
メーカーからのパーツ供給がほとんどなくなり、後継の装置に前線での役割を譲った後も、試験室の片隅で、私たちの仕事を見守ってくれていた重鎮でしたが、この度、お別れをすることになりました。こみ上げてくるものがありましたが、ぐっとこらえて、分析センターの記憶の一つとして装置のエンブレムをはずし、最後を見送りました。
新しい残留農薬の分析装置液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)は、GC―14Bの千倍以上も高感度で、大幅に分析能力が向上した装置です。
話題となっているネオニコチノイド系農薬の分析だけでなく、様々な種類の農薬分析に対応できます。例えば、646種もの農薬成分をたった15分で一斉検出し、ppbレベルの極めて低濃度の農薬でも見つける能力があります。私たち農民連の運動にとって重要なパートナーとなる装置だと断言できるでしょう。新分析装置導入募金の目標額到達に向けて、一層の支援をお願いいたします。
(八田)
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新分析機器導入募金振込先
郵便振替口座
口座番号 00160―6―773542
加入者名 農民運動全国連合会分析センター
(新聞「農民」2017.1.23付)
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