福島から沖縄へ福島県青年部が視察旅行
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辺野古のテント村を訪れた福島県青年部の一行。右から、岩渕望さん、菊地穂奈美さん、菅野瑞穂さん、三浦草平さん。説明してくれた現地の方(左端)と一緒に |
私たちが高江に着いたとき、県外ナンバーのバス2台に機動隊が乗り込むところだった。スタンディングで抗議していたのは十数人。たった十数人に、バス2台の機動隊…! 建設反対の座り込み行動の拠点になっている「N1裏テント」を訪れると、低空飛行で旋回するオスプレイが、わがもの顔で何度も何度も、やんばるの森の上を飛んでいた。轟(ごう)音。異様さと、恐怖。
宜野湾市。普天間基地を見下ろすことのできる公園の裏では、オスプレイの轟音が響くなか、子どもたちが遊んでいた。
僕らが見てきた沖縄。それはほんの一部だとしても、伝えきれない。だけど多くの人に知ってほしいのだ。
なんで沖縄まで行って抗議行動するんだって、思われてるかもしれないし、言われる。だって僕も考えるべき問題だからだ。
そう。「原発の問題は福島の問題」じゃないってこと! 基地の問題も、原発の問題も、日本の、自分の問題として考えてほしいのだ。だから、沖縄と福島の連帯ってだけじゃなくて、全国とつながっていきたい。みなさんの支援を沖縄へ。それは巡り巡って福島への支援だ。
辺野古の海を見ながら説明を受ける一行 |
国は、「翁長(おなが)県知事の辺野古埋め立て承認取り消しは違法」と、沖縄県を訴えた。国は最高裁で勝利し、辺野古の工事を再開させる気だ。しかし翁長知事はあらゆる知事権限を行使して建設を止める構えでいる。
以前、辺野古テント村の安次富(あしとみ)浩さんが言っていた。「いつかオール沖縄をオール日本にして、そしたら翁長さんを総理大臣にしたい」と。笑って聞いたけど、沖縄に行って、いろんな人の話を聞いて思った。「みんなで知事を支えている」と言っていた。オール沖縄に見る。「これが民主主義だ」と。
「勝つ方法はあきらめないことだ」と笑顔で抗議行動を続ける人たち。「全国からの支援があったからがんばれたし、オール沖縄を実現していけるんだ」と。
原発事故から5年9カ月、福島切り捨て政策が進む今。分断を乗り越えて連帯していくために、僕らが学ぶべきところがここにあると思う。
名護共同センターの事務所で。福島県農民連の会員からの寄せ書きを手渡しました |
「いつまでもいたいなー」って思うし、また何度も来たいって思う。沖縄のたたかいに、僕らは勇気をもらう。
福島の11月は寒いけど、安達太良山が今日もきれいだから、僕はやっぱり、福島でがんばるんだって思うんだよ。
ありがとう、僕はまた進む。長い道かもしれないけど、いつか言うのだ。
「勝つ方法はあきらめないこと」
次号は2017年1月2日・9日付合併号(新年号)をお届けし、年末年始にあたる翌週の配達はありませんのでご了承ください。
(新聞「農民」編集部)
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[2016年12月]
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