お互いに支え合う
深い信頼こそが
今後の産直の礎に
産直センターの若手生産者
大阪の生協組合員と交流
“直接話し合えてよかった”
“若い農家がんばっている”
生産者も消費者も大きな刺激に
産直センターの若手生産者が集まる、New Farmer’s Workshop(ニューファーマーズ・ワークショップ)in大阪が11月25、26の両日、大阪市のおおさかパルコープ本部で開催されました。
今回は消費者との交流をテーマに、パルコープ組合員のみなさんとの交流会として行われました。1日目は生産者75人、生協の組合員約50人が参加して交流会が行われ、開会のあいさつで、高橋芳文さん(千葉・多古町旬の味産直センター)は「この機会に、互いに交流し信頼関係を築いてほしい。それが今後の産直の礎になる」と参加者に呼びかけました。
保存の方法も一緒に知らせて
報告後の会場からの発言では率直な意見や質問が消費者、生産者の双方から出されました。「野菜の保存の方法を一緒に知らせてほしい」という意見などが出され、生産者側から「0度くらいで保存すると野菜は長持ちする」というアドバイスや、「農業の現状を知るために、消費者自ら行動をしてほしい」というお願いもありました。
意見交換をまとめた奈良女子大学の青木美沙助教は「農業、漁業を通じてよりよい社会をつくっていくために、お互いの状況を聞きあいながら支え合う産直になれば」と話しました。
試食しながら交流の輪広がる
2日目は、組合員との試食交流会を行いました。各県の農産物が所狭しと並び、組合員が足を止めて生産者との会話に花を咲かせます。あちこちで交流の輪が広がりました。
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おいしい試食がたっぷりの交流会 |
熊本・肥後農産の米田真伍さん(34)は「消費者の声が直接聞けていい機会になりました。組合員のみなさんが食に対し真剣なことがよく分かり、また参加したほかの生産者の意識が高いのにも驚かされました」と感想を述べました。
和歌山・紀ノ川農協の組合員でかつらぎ町の有限会社新岡農園、竹内智美さんは地元特産のかんきつ類「ジャバラ」と加工品を持参。「全国で多くの若い農家ががんばっていることがわかり、勉強になりました。再生可能エネルギーの取り組みも興味深く、どこかで取り入れることができたらと思います。ジャバラを知らない人が多いので名前を覚えてもらうことができてよかったです」と笑顔で話してくれました。
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かつらぎ町特産のジャバラもならびました |
苦手な野菜を子が食べ驚いた
大阪府豊中市の田中祐香さん(29)は智輝くん(3つ)と勇仁くん(1つ)の2人の子どもを連れて参加。「普段カタログでしか見られない商品を実際に見られ、生産者とも話ができて満足です。子どもたちが普段食べない野菜も試食で食べていたので、びっくりしました。生産者の和気あいあいとした雰囲気が伝わり、これからも応援しようと思えました。また企画してほしいです」と笑顔で語ってくれました。
(新聞「農民」2016.12.12付)
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