分析センターだより
「残留農薬プラスワン」キャンペーン実施中
新米で鮮度劣化の検出事例も
現在、農民連食品分析センターは、各地から押し寄せるお米の検査でてんてこ舞いになっています。様々な産地、銘柄の米にうずたかく囲まれてはいますが、スタッフ総出で少しでも早く結果をお手元に届けられるよう取り組んでいます。
12月31日までの期間、分析センターでは、お得なお米の残留農薬検査キャンペーンを行っています。「残留農薬検査プラスワン」というキャンペーンで、農民連会員であれば、いつもの残留農薬検査にもう一つ検査をプラスすると、3000円から4500円がお得になるものです。Aコース「米の鮮度判定プラス」、Bコース「カドミウム検査プラス」、Cコース「放射能検査プラス」の3つがあります。
もう1つの検査
Aコースは残留農薬検査を出せば、無料で米の鮮度判定がついてくるというコースです。「この新米の時期に、そんな検査いるもんか」という生産者さんらの自信いっぱいの声が聞こえてきそうですが、先日、こんな例が何検体か見つかりました。
分析スタッフが届いたお米の鮮度判定を行ったところ、収穫したばかりのお米にもかかわらず、極めて鮮度が劣化した状態で見つかったのです。確認をしたところ、生産者さんも間違いなく今年のお米を出荷したとのこと。なぜ、こんなに急に鮮度が劣化してしまったのでしょうか。なんとも不思議です。
そこで、水分含有率を測定したところ、これらのお米は共通して、極めて高い水分であることがわかりました。おそらく乾燥処理が不十分で、微生物の発生や脂肪酸化によって、急速に鮮度が劣化したと考えられます。
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残留農薬の抽出作業中 |
結果は産地に
検査の結果は直ちに産地に報告されて、鮮度が低下したお米が流通する前に対処することができました。農民連のお米のおいしさを守った一幕でした。お得なこの機会にぜひ利用をしてみてください。また周りの農家さんを農民連会員にお誘いする情報としても生かしていただければと思います。
(八田)
(新聞「農民」2016.12.5付)
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