「農民」記事データベース20161107-1237-09

この人

太秋柿栽培に挑戦する
小畠 一之さん(80)
孫  有生さん(29)
(福岡県飯塚市)


柿と一緒に笑顔を届けたい

 サクッとした食感とさわやかな甘みが特徴の太秋(たいしゅう)柿。この栽培に挑戦している農家がいます。福岡県飯塚市の小畠一之さん(80)と孫の有生(ゆう)さん(29)です。米を4ヘクタールと50アールの太秋柿、10アールの富有柿を栽培しています。

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柿園で笑顔を見せる有生さん(左)と一之さん

 父を戦争で亡くし、高校生のころから米作りを続けてきた一之さん。8年前から太秋柿の栽培に挑戦し始めました。結婚を機にアルバイト生活をしていた有生さんが就農することになり、自宅の裏山の荒れた畑を買って、柿を植えました。「孫が就農するとき、米だけの営農に不安を感じていました。たまたま友人からもらった太秋柿がとてもおいしく、挑戦をすることにしました」と一之さん。

 「柿作りのノウハウが全くないなか手探りで作ってきました。柿は、やはり育つのに時間がかかり去年からようやく出荷できるほど、とれるようになりました。苦労しましたが、柿の味には自信があります」と話します。

 10月16日に行われた若宮農民組合の稲刈り交流会ではポン菓子作りに奮闘し、子どもたちの喜ぶ顔に大喜びをしていました。

 孫の有生さんは、全く農業経験がないなかの就農になりました。「子どものころに手伝った経験もなくて、まっさらな状態で農業に飛び込みました」と話す有生さんに、農業をやって大変だったことを聞いてみると、「作業よりも、何よりも頑固じいちゃん(一之さん)の厳しい指導がつらくて大変だった」とこぼしました。

 それでも「やっぱり柿がなって収穫するときはうれしいですね」と収穫の喜びはひとしおの様子。「おいしい柿と一緒に笑顔を届けたいです」と話していました。

 太秋柿のお問い合わせは小畠農園 TEL 090(1361)3057 FAX 0948(23)8847まで

(新聞「農民」2016.11.7付)
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2016年11月

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