「農民」記事データベース20161031-1236-18

10・15
TPP批准させるな!
一万人行動

批准は絶対許さない!

全国から怒りの声続々


 本当の恐ろしさつかんでいない

  宮城県農民連、米・畜産複合経営農家、千葉勇治さん

 国会で強行採決までやろうとしている。ここでひと踏ん張りしないと日本の根元から壊されてしまう。何としても止めたいという思いで参加。

 農協理事や農業委員のなかでは、対策の条件闘争に陥って、あらゆるものが壊されるTPPの本当の恐ろしさをつかんでいない人が多い。日本の食料をどうするかという大問題。私たちが立ち上がらないといけない。

 農家の未来を二重につぶす

  大阪府連 中西顕治さん

 TPPは、農業を破壊するだけでなく、農家が作った農産物を食べてくれる消費者の生活も貧しくする。それに、多くの農家は兼業だが、TPPは他産業にも悪影響は及ぼす。二重の意味で、TPPは農家の未来をつぶすものだと思う。

 資本主義むきだしの社会はいや

  青森・津軽農民組合 工藤剛さん

 TPPに入れば、米価も下がり、食の安全も脅かされ、医療も保険会社に支配されてしまう。今でも家族農業や中小企業を守っている補助制度はどんどん削減されているのに、さらにTPPで大企業が最も自由に行動できるような、資本主義むきだしの社会になるのはいやだと思う。国の制度は選挙で変えられるが、企業が支配する社会になったら、国民の意見はどうなってしまうのか。危機感を感じる。

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青森からの参加者のみなさん。前列左から2人目が工藤剛さん

 米や畜産の危機野菜にも悪影響

  埼玉県農民連、野菜・米農家、森恒男さん

 野菜には直接的な影響はすぐには出ないかもしれないが、米や畜産がダメになれば野菜に替える人も増える。1%収穫が増えると10%価格が下落する現状でそうなれば、すべての農家がつぶれてしまう。TPP止めたいと、国道沿いに大看板を出して訴えている。

 ブドウの関税も17%からゼロに

  山梨県農民連、ブドウ農家、丹沢民雄さん

 山梨は果樹が主力のため、TPPへの関心は鈍いが、私が作っているブドウだって関税が17%からゼロになり大変な影響が出る。ブドウの肥料やりとハウスのビニール掛けに忙しいなかだが、安穏としていられないという思いで参加した。

 米価下落させぬ一念で15人参加

  岩手・東磐井農民組合 千葉和子さん

 私たちの地域は中山間地で、米価がこれ以上下がったらたいへんだという一念で、収穫時期だがマイクロバスを貸し切り、15人で参加した。政府は「TPPに負けないように生産費を60キロ7000円にする」というが冗談じゃない。対策するから影響はないなんてウソ。今でも目に見えて農家が減り、農地がどんどん荒れているのに、TPPは絶対に阻止したい。

 農は国の基批准阻止の力に

  滋賀県農民連、米農家、東野進さん

 農は国の基になる。このままではその基から崩れてしまう。少しでもTPP批准阻止の力になりたいと参加した。


 一歩外に出る大切さ

  高知・土佐文旦産直協同組合 野田睦美さん

 東京の集会に初めて参加した。幅広い分野から多くの人が集まっていて力強さを感じた。土佐文旦の生産者には若い後継者も多いが、農作業で毎日忙しくしていると、TPPなどは遠くに感じることもある。TPPの危険性をもっとよく知って、「一歩、外に出」て、行動することが大切だと思った。

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女性部役員の皆さん。左が野田さん

 土地改良区あげてTPP反対

  滋賀県大津市の真野北部土地改良区の谷茂夫理事長

 土地改良区あげてTPPに反対です。何としても農村と農業を守りたい。横断幕を事務所の前に掲げています。署名も200人分集め、畠山和也衆院議員(共産党)に託しました。

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谷理事長(左から3人目)と畠山議員(その右)

 地に足つけた農業したい

  岩手、奥州市の米農家、橋本勉さん

 東京から帰って就農してまだ2カ月。TPPには反対。地に足を付けた農業をしたいと思っている。TPPで農業がダメになれば、最終的に困るのは消費者ではないか。消費者にアピールするためにもこうした集会は大切だと思う。

 家族農業にこそ支援を

  富山県農民連 林新義さん

 県の食健連を中心にTPP反対に粘り強く取り組んでおり、今日もマイクロバスを貸し切り、10人で来た。

 富山ではTPP対策の先取りで、農業分野に比較的手厚い補助が補正予算で付けられ、行政から「使え、使え」と言われている。しかし大規模化や実態と合わない組織化などの条件つきで、本当に必要な家族農業への支援は何もない。これでは高齢化も、離農も止められない。

(新聞「農民」2016.10.31付)
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2016年10月

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