「農民」記事データベース20161031-1236-05

「原発再稼働反対」
「TPPから農業守る」かかげ

新潟に新しい県政リーダー誕生

県農民連事務局長 鈴木 亮


 10月16日に投開票された新潟県知事選挙は、共産党、社民党、自由党の野党と市民団体が推薦の米山隆一候補(52万8455票)が自公や連合新潟が推薦する元長岡市長の森民夫候補(46万5455票)を破り、歴史的な勝利となりました。県内外からのご支援に心より感謝申し上げたいと思います。

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米山隆一さん

 泉田前県知事が突然の出馬撤回で森氏は余裕の状況となっていましたが、県民に選択肢がなければならないとして、医師と弁護士でもある民進党新潟5区支部長の米山隆一氏に擁立を要請してきました。民進党が自主投票を決め、支持母体である連合新潟は森氏を推薦していたために、米山氏は離党届けを提出して後には引けない覚悟で臨むこととなりました。

 立候補の発表が告示日の6日前という超短期決戦で政策やいろいろな面での準備が困難ではありましたが、前知事の「福島の検証が終わらない限り原発再稼働の議論はしない」という路線を引き継ぎ、実家が養豚業を営んでいるという米山氏は「TPPから新潟県の農業を守る」ということを柱に選挙戦を展開してきました。

 勝利すれば安倍政権へ大きな打撃を与えるともいえる知事選となったことから、各政党幹部らが次々と応援に入り、出遅れた分を森氏の背中が見えるところまで追いつく情勢になるほど大激戦に急展開。焦りを感じた森陣営も官邸から「参院選の二の舞は許さない」と懸命に引き締めを図る様相も聞こえてきました。

 新潟県農民連も農協訪問や農家への支持拡大などに全力をあげました。

 最終盤では民進党幹部も連日応援に駆けつけてオール野党でのたたかいとなり、米山氏の勝利は「原発再稼働は反対」という多くの県民の声が結びついた結果で鹿児島県に次ぐ知事の誕生となりました。

 現在の県議会では少数与党ではありますが、米山新知事のもとで県民の暮らしに寄り添った県政の実現にむけ、またその流れが全国に広がっていけるよう奮闘してきたいと考えています。

(新聞「農民」2016.10.31付)
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2016年10月

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