全国自治研究集会 in 茨城つくば
2200人が地方自治を語り合った
安倍政治への対抗軸を地域から
10月1、2の両日、「第13回地方自治研究全国集会in茨城つくば」がつくば市で開かれ、のべ2200人が参加しました。
「民主主義を再定義する」と題した記念講演で、作家で明治学院大学教授の高橋源一郎氏は、「学生たちに古い小説を読ませると、十分な読解力と感受性があることがわかる」として、「憲法の問題でも、こちらが自分の言葉で伝わるように話せば伝わる」と若者への働きかけの大切さを話し、大好評でした。
基調フォーラムでは、4人の「証言者」の一人として茨城県西農民センターの河田健児さん(常総市の稲作農家)が発言。昨年の常総水害で甚大な被害を受け、交渉の結果、画期的な補償が得られたものの、軽トラが農業用機械と認められないなど実態に合わない現状があることを訴えました。
2日目には27の分科会が開かれ、茨城農民連からは、農業、再エネ、水害現地視察の分科会で運営委員に入ったほか、学校給食のリポート報告などで集会の成功に尽力しました。
第2分科会「食の安全を守り、地域の農業を振興する」では、助言者の中島信徳島大学名誉教授が、東北でTPP反対と「攻めの農政」批判で野党・市民連合が勝利したことを指摘してTPP批准阻止の展望を語り、地域から安倍政治への対抗軸を育てることが課題と強調しました。
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食の安全と地域農業を語り合った分科会 |
分科会報告者の一人になった農民連本部の笹渡義夫副会長は、「多様な農業による食料自給圏の形成」を掲げた高崎市や、新規就農者を就農・定着させるための奈良県明日香村のとりくみなどを紹介。農山村には都会にない資源があり、食や住、自然エネルギーの自給を目指す新規就農者も増えていることから、こうした動きに着目し、行政や地域社会が大きく包んで定着させることの重要さを強調しました。
(茨城農民連 大内逸雄)
(新聞「農民」2016.10.24付)
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