秋の臨時国会での
TPP批准許さない
長野 栄村農業委員会が学習講演会
真嶋副会長が講師 後援=栄村農民組合
関連/TPPで食の未来は?
村の三大農作物に深刻な影響
地域から“まず行動しよう”
9月5日、長野県の栄村農業委員会が主催し、栄村農民組合が後援をして「TPPの動向と今後の展望」と題する学習講演会が、農民連の真嶋良孝副会長を講師に招いて行われました。
農業委員会は、日本がTPP交渉に参加することを表明した直後から、農民組合と協力して、その内容を農業委員会自身が学びながら、村民に知らせる学習会を開いてきました。また、栄村の周辺自治体にも呼びかけて軽トラで“村デモ”を行うなど積極的な取り組みを進めてきました。
今回の学習会は、7月の参議院選挙でTPPに反対する長野県関係の議員が新たに2人増えたことで、秋の臨時国会では批准させない取り組みを地域から強めようと計画されたものです。
この学習会では、TPP合意は完全に国会決議違反であり、その行きつく先は完全自由化であること、栄村の3大作物(米、キノコ、野菜)には深刻な影響があることが詳しく語られました。
また、アメリカ食品医薬品局(FDA)が定めている食品異物混入基準では、うじ虫・ハエの卵・ネズミの毛・カビの混入も認められているという話では、会場から驚きとうなり声が出ていました。今後の展望について、「アメリカの動向も踏まえて今度の臨時国会で批准をさせない取り組みを」という訴えに大きくうなずいていました。
参加者からは、「TPPが今どうなっているかよくわからなかったがすっきりした」「まずは行動をしなければいけない。10月15日の中央集会に参加するよう努力をしたい」などの感想が寄せられました。
(長野県農民連 宮沢国夫)
長野 安曇地域食健連が講演会
農民連食品分析センター八田所長を講師に
長野県安曇地域食健連では、2016年度の活動の一環として「食の安全に関する学習会開催」を計画しました。8月26日に松川村「すずの音ホール」で農民連食品分析センターの八田純人所長を招いて「TPPと食品分析の現場から見える食の未来」をテーマに講演会を開催しました。
当日は30度を超える猛暑の中、70人を上回る参加者がありました。八田所長の熱の入った講演に、約2時間があっという間に過ぎてしまいました。
市販されている油まみれの「おにぎり」の実験や、日ごろから購入している農産物や食料品の話に、参加者は驚きを持って聞き入っていました。講演も盛り上がり、参加者からは時々大きな笑い声もあり、講演会は大成功でした。
「TPP批准反対」を含む2種類の署名が多数集められ、復興支援のバザー販売も盛況でした。
(長野・安曇地域食健連 塚田孝雄)
(新聞「農民」2016.10.3付)
|