顔のみえるつながりが
地域・農業を支えている
6年ぶり
“浜通り圃(ほ)場交流会”
福島
浜通り農産物供給センター
東京・埼玉・千葉から30人
福島県浜通り地方は、東日本大震災後、津波と原発事故によって、震災以前とは違ったものづくりの環境となっています。そのようななかでも農家は、担い手を育てながらおいしい農産物を作り、その安全性を証明する努力を続けています。
質問に一つ一つ丁寧にこたえて
浜通り農産物供給センターは9月11日、新たな取り引き先を模索して原発事故後6年ぶりとなる「浜通り圃場交流会」を開催し、東京や埼玉、千葉から米流通関係者ら30人が参加しました。
2カ所の組合員の圃場を小雨のなか見学。ミルキークイーン、天のつぶ、コシヒカリなど今年の作柄や栽培など参加者からの質問に、目黒文夫センター理事が一つ一つ丁寧に答えていました。
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目黒理事(左)と生産者の後藤直之さん |
参加者は、只野泰隆センター理事の今秋稼働予定のフレコン(1トン袋)対応の乾燥調整施設や、放射性物質の全量全袋検査場も見学。三浦広志代表理事は、今後も検査を継続していく考えを伝えました。
これから取引続けていきたい
昼食はセンターのお母さんたちが手作りしたホッキ飯、花ニラのおひたし、サンマのつみれ汁、めひかりのから揚げ等々、食べきれないほどのごちそうで迎えてくれました。
震災時(2011年産)を含め、取引を続けている村上米穀の村上正明さん(東京都荒川区)は、「これからも取引を続けていきたい」とあいさつしました。
震災からちょうど5年半のこの日。この交流会で私は、やっぱり顔の見えるつながりが地域を支え、作物を続けることができる、そして農業を支えるために担い手をどう育てていくのかの課題に真正面から取り組んでいる農民の意気込みを実感しました。
(農民連ふるさとネットワーク 渡辺満広)
(新聞「農民」2016.9.26付)
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