「農民」記事データベース20160829-1227-02

TPPを考えるサマーフェスタ

危険を招くTPP
生活分野に悪影響

新潟長岡

関連/地域をダメにするTPP反対 農業者と連携してたたかいぬく


 新潟県長岡市を中心とした諸団体や労働組合で構成する「くらしとTPPを考えるサマーフェスタ@アオーレ2016」実行委員会は8月11日、アオーレ長岡を会場にTPPを広く市民に知ってもらうサマーフェスタを開催しました。開催にあたってはJA中央会やJAにいがた南蒲、保険医会、民医連、栃倉法律事務所などが協賛団体となり、長岡市や同市教育委員会、新潟日報、長岡新聞、NCTが後援。市民ら約1500人が参加しました。

音楽演奏やダンスも
地元アイドルが出演

 フェスタでは伊藤亮司氏(新潟大学助教)や大塚誠之輔氏(柏崎歯科医)、田中淳哉氏(上越弁護士)、天明伸浩氏(上越市の農家)によるリレートークが行われました。また、地元を中心とした出店、「遺伝子組み換えルーレット」上映会、TPPを考える展示コーナーの設置、音楽演奏やダンス、地元アイドルによるステージパフォーマンスなどが披露され、盛りだくさんな内容でした。

4人のリレートーク
TPP展示コーナー

 中央ステージでのトークで伊藤氏は「TPPをこのまま進めてよいのか市民が考える時期だ」述べ、天明氏は「政府の説明では農業が守られたとしているが、そうは思えない」と発言。大塚氏はTPP参加によって日本の医療を崩壊に招く危険性があることを話しました。田中氏はISD(投資家対国家紛争解決)条項について「国民の命より営利を追求する多国籍企業の論理が通ってしまうことが問題だ」と指摘。4人の専門家からTPPはあらゆる生活分野に影響を与えることが訴えられました。

 映画上映のあとでも伊藤氏と天明氏によるトークが行われ、遺伝子組み換え問題による影響について話し合われました。参加した消費者からは「普段は表示を気にして買っているがTPPで選べなくなると恐ろしい」との感想が寄せられています。出店スペースでは地元のおいしい食べ物や手作り雑貨などのフリーマーケットが並び、参加者が楽しみながらTPPを知る機会となるイベントとなりました。

画像
参加者が楽しみながらTPPを知る機会になった出店スペース

(新潟・TPP県民共闘会議ニュースから)


地域をダメにするTPP反対
農業者と連携してたたかいぬく

全国研究交流集会 増子参院議員の発言(要旨)

 全国研究交流集会の全体会(8月4日)で来賓あいさつをした野党統一候補で福島県選出の増子輝彦参院議員(民進党)の発言要旨を紹介します。

画像  7月の参議院選挙で、農民連のみなさんは、それぞれの地域で活躍されました。東北5県で野党統一候補が勝利したのは、みなさんの力があったからこそと感謝しています。

 私が思うに、東北地方は農業県であり、TPPをはじめ、農協改革、過疎化など問題が深刻です。これに対して、今の政治は何の責任も果たしていません。日本の農業をだめにする方向への強い怒りがこの結果につながったのだと思います。

 さらに今回、統一候補という新しい枠組みができました。福島でも、(1)安保法制廃棄(2)集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回(3)福島の早期復興・再生、原発の全基廃炉(4)安倍政権の打倒――この4つの政策合意を結び、小異を捨てて大同につくという枠組みで選挙をたたかいました。

 私は、2大政党を確立して、日本に健全な民主主義を確立したいと思っています。その基本は、「農立たずば、国立たず」といわれるように、農業・食料とエネルギーです。国際社会のなかで、食料とエネルギーが絶たれたら、日本はもちません。食料自給率を高めることが必要です。そして地域社会を破滅に導くTPPには明確に反対します。

 原発事故でも、人権、賠償、子どもの健康、家族の問題など課題は山積しています。人権・環境・生業の回復がなければ福島には戻れません。

 これから6年間、こうした諸問題に腰を据えて取り組んでいきます。今後とも農業者との連携を深めていきます。その先頭に立つのがみなさんです。農業、地域、そして日本を守るためにがんばりましょう。

(新聞「農民」2016.8.29付)
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2016年8月

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