「農民」記事データベース20160801-1224-09

地域の話題
あれこれ

埼玉県
松本 慎一


販路拡大、地域おこしに
貢献する地酒「加須の舞」

 農民連会員含め酒米生産者8人

 埼玉県一の米生産地、加須市で3年前から、酒米生産者、酒卸業者、小売商組合が「加須市の酒米と地酒協議会」(市やJA、商工会などが協力)を結成し、地域おこしのために地酒や酒米づくりに励んでいます。

 この会の結成にともなって当初、一人から始まった酒米生産者も農民連の会員を中心に8人まで増え、昨年2月に「加須市酒米生産者協議会」(篠塚敏雄会長)も発足しました。

 酒米は埼玉県が育成した酒造好適米「さけ武蔵」から始まり、今では「五百万石」などの銘柄品種も作付けしています。

 栽培面積も当初の0・5ヘクタールから3ヘクタール強と拡大し、県内有数の「酒米生産地」となっています。生産された酒米は、市内をはじめ、県内各地の酒蔵に納入します。

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酒米の生産者や酒卸業者のみなさん。のぼりを持つのが篠塚さん、左端は松本さん

 大評判で完売に急ぎ追加仕込み

 とりわけ地元、加須市では「加須の舞」のブランド名で純米吟醸酒と特別純米酒の2種類を製造し、販売したところ、「フルーティーな味わいで女性にも飲みやすく、飲み飽きない口当たり」と大評判となり完売しました。予約注文に応えるため、急きょ追加仕込みを行ったとのことでした。

 また、「加須の舞」は、市内で各地の文化祭やお祭り、行事などに出品され、販路拡大と地域おこしに貢献しています。

 「加須市酒米生産者協議会」には、「まちぐるみの地酒、酒米づくりの運動を通じて、地域の米生産者を守ることにつながれば」と期待されています。

(新聞「農民」2016.8.1付)
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2016年8月

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