博多港周辺8ヵ所で採取
6ヵ所でGMナタネ検出
福岡農民連女性部
GMナタネ自生調査
日本の港やその周辺の幹線道路では、輸入したナタネの流通過程で落ちこぼれによって遺伝子組み換え(GM)作物が自生していることが確認されています。4月6日に、福岡農民連女性部のメンバーで福岡市東区の箱崎埠頭と筑紫野間の3号沿いに自生しているナタネの調査を行いました。
博多港に輸入されたGMナタネの種子が運送などで移動する際にこぼれ落ち、自生していると考えられています。自生したナタネ花粉が風媒化して遺伝子組み換え植物が拡散する可能性もあります。
運転スピードに気遣いながら道路沿いの黄色い花が菜の花かどうかを見極め、車、歩行者、信号など通行量の多い場所での命がけ? の調査です。8カ所でナタネを採取しました。
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道路沿いの自生ナタネを採取=4月6日 |
簡易検査による検証
「さて判定やいかに」と、4月26日、福岡市の農民会館で福岡農民連女性部と新日本婦人の会の方々で遺伝子簡易検査による検証を行いました。試験紙を使うイムノクロマト簡易試験の方法で2種類の除草剤(ラウンドアップ、バスタ)の耐性(まいても枯れない性質)を調べました。
その結果が驚くべきことに。箱崎埠頭3地点で採取したナタネからラウンドアップ耐性1件、バスタ耐性2件の遺伝子組み換えが検出されました。
福岡市東区東浜2丁目交差点付近でバスタ耐性1件、博多区上牟田2丁目でバスタ耐性1件、さらに博多区金の隈1丁目でバスタ耐性1件が検出され、合計6件のGMナタネが検出されました。
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採取したナタネで遺伝子組み換えの簡易試験=4月26日 |
安全性は確認されず
遺伝子組み換え食品の安全性は確認されておらず、いわば人体実験中の状態です。TPPで食の不安はさらに広がっています。
TPP参加国に「遺伝子組み換え作物の承認や促進」の条項があり、「遺伝子組み換え表示の義務付けはなくせ」と迫られるかもしれません。
食の安全を守るのは私たち消費者自身です。
安全な食糧は日本の大地から! TPP断固反対!
(福岡・若宮農民組合 藤嶋嘉子)
(新聞「農民」2016.5.16付)
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