「農民」記事データベース20160502-1212-07

北海道新冠町の取り組み

新規就農者支援
地域おこし協力隊の活用が
有効な手段

新規就農相談センター
五十嵐 建夫さん報告
(生消研シンポから)


画像  食料の生産と消費を結ぶ研究会(生消研)が3月12日、都内で行ったシンポジウムでも新規就農者を支援する取り組みが報告されたので紹介します。

 全国新規就農相談センターの五十嵐建夫さんが紹介したのは北海道新冠(にいかっぷ)町の事例です。新冠町では、まず地域おこし協力隊として受け入れを行い、農業支援員としてさまざまな農家へ派遣することで農業体験の期間を設けています。1年目にさまざまな作目の農業を体験。2年目には希望に合わせ作目を選択し、就農候補者として研修を行います。3年目では就農予定地の調査や就農計画の策定を実施。地域おこし協力隊の3年間をフルに使うことで、希望者はさまざまな作目の作業を体験することができます。作目の選択や研修期間を確保し、スムーズな就農の実現と、その後の離農の抑制につなげています。

 「作るものは決まっていないけど農業をやってみたいという人は確実に増えている」と五十嵐さん。国の青年就農給付金は離農をすると返還を求められます。「この壁を乗り越える手段として、3年後の定住率は約6割にもなる地域おこし協力隊の活用は有効な手段になる」と話していました。

(新聞「農民」2016.5.2付)
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2016年5月

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