税金も産直も加工も会員拡大も
“奈良から学ぼう”
兵庫県農民連
奈良県農民連訪れ交流
1人ではできないことでも
農民連に結集すれば要求実現
兵庫農民連は、長く会員数の減少が続いていましたが、税金で会員を拡大しようと、奈良県農民連から前事務局長の竹島茂直さんを講師に迎えて学習を強め、兵庫でもようやく春の確定申告の時期に新会員を迎えられるようになりました。
そこで税金だけでなく産直や加工などについても「奈良から学ぼう」と、女性部の主催でバスツアーを企画し、会員12人と事務局4人で3月29日、奈良県農民連を訪問しました。
昼前に五條市の加工所へ到着し、保健所の許可を取得するための設備や、建物の内装などの説明をしてもらい、明日香村の奈良県連の事務所へ向かいました。
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ツアー参加者一同で記念にパチリ |
県連事務所では、女性部の皆さん15人に出迎えられ、好評の「農家の里山弁当」を、生産者や加工所のあらましなどを紹介されながら頂き、交流しました。いま若い消費者に乾燥野菜や乾燥果物が好評でよく売れるとのことで、柿と梨の乾燥果物を試食。たいへんおいしく、兵庫の生産者が活発に作り方や機材について質問していました。
奈良の女性部が活躍する加工所は2カ所稼働しています。男性の手では遅々として完成しなかった加工所を、女性部が約80万円を支出し、2カ月で完成したと聞いて、「社会変革は、いつも女性が重要な役割を果たすのだなあ」と実感しました。
奈良県ではこの加工所での活動が、今は学校給食への納入にもつながっているとのこと。また、2台のトラックで奈良県内を毎日集荷しており、山間部の野菜が消費者に届く体制も整っていました。肥料も、青年部が中心になって大規模につくり始めていて、農民運動の新たな柱になっていくものだと思いました。
帰路、奈良県農民連の直売所「旬の里まみが丘」に立ち寄りました。閉店直前の4時過ぎでも新鮮な野菜などが豊富にあって、買い物客が途切れません。野菜等は売れ残っても農民連が引き受けるのだそうです。
一人ではできないことでも、農民連に人々が結集して、要求が実現されていったことがわかりました。兵庫県農民連も組織を大きく強くすることが大切だと感じました。
(兵庫県農民連 田中眞一郎)
(新聞「農民」2016.4.18付)
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