TPP批准ノー
熱気が国会を包囲
「TPPを批准させない!」と3月30日、国会行動が、よびかけ人28人、賛同団体66団体の協力で実施されました。農民連も賛同団体として、全国33都道府県から約250人が結集し、「国会批准ノー」の熱気が国会を包囲しました。(3、4、5、6面にTPP特集)
66団体 野党議員とエール
座り込み行動に700人が参加
議員会館前の座り込み行動には700人が参加。
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議員面会所で野党国会議員とエールを交換する農民連の参加者たち |
農民連からは2人が登壇。岩手県農民連の久保田彰孝会長が、TPPの批准を阻止して米を守り、若い人に農業を継いでもらえるような施策の実現を求めました。
新潟県農民連の鈴木亮事務局長もマイクを握り、「G7(主要7カ国)農相会合に対する対抗行動を準備している」と発言しました。
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TPP批准阻止の取り組みを報告する新潟県農民連の鈴木事務局長(議員会館前) |
選挙に向かって心一つにと訴え
憲政記念館ホールで開かれた決起集会は、会場いっぱいの700人の熱気であふれました。よびかけ人を代表して原中勝征・日本医師会前会長が、TPP阻止、戦争法廃止のためにも、「選挙に向かって心一つに」と呼びかけました。
TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会の醍醐聰・東大名誉教授、オールジャパン平和と共生運営委員の植草一秀さん、アジア太平洋資料センター(PARC)の内田聖子事務局長がTPPのデタラメさを告発しました。
各界からの決意表明では、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンの天笠啓祐代表、TPP交渉差止・違憲訴訟の会の岩月浩二弁護士のあいさつに続き、農民連の白石淳一会長が壇上に立ち、「どこから見ても国会決議違反は明らかだ。全国の農民は怒りを抑えきれない。共同を大きく広げ、批准を阻止するまで、農民連も全国の仲間と手を携え、たたかいぬく」と訴えました。
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パネルを高々と掲げました(憲政記念館) |
農協からは、岩手県農協中央会の畠山房郎常務が、「政府の説明は全く理解できなかった。現場では不安と怒りがうずまいている」と発言しました。
共同大きく広げ阻止しよう
国会議員要請とキャンドルデモ
集会終了後は、国会請願キャンドルデモを行い、ノボリやパネルを掲げて歩きました。衆参の議員面会所前では、野党議員と批准阻止に向けてエールを交換しました。
国会前行動に先立ち、農民連会員がTPP特別委員全員と地元選出の国会議員約300人を回り、TPP批准阻止の要請をしました。
座り込み行動と決起集会では、政党からは、民進党、共産党、社民党、生活の党、無所属の国会議員が連帯のあいさつを行いました。
低米価では若者に農業継げといえぬ
青森県農民連会長・森淳一さん(米農家)
本州の北のはずれにある稲作地帯のわが集落は、300ヘクタールの農地に、30歳代の後継者は2人だけで、規模拡大も限界。この米価では若い人に「農業を継げ」とも言えません。
ここ数年は生まれる子どもも年に2〜3人。これでは集落も文化も守れません。学校も存続できない。
「TPP批准を阻止して、なんとか農業で暮らしていきたい。そして地域を守りたい」――切実な思いです。
子らに安心・安全な農産物食べさせたい
群馬県農民連・角田幸代さん
孫や子どもたちに安全・安心な日本の農産物を食べさせたい、その一心で参加しました。小学校3年生のこどもたちに、私の畑でコンニャク掘りやコンニャクづくりを体験させているのですが、もっと学校で子どもたちや若いお母さんたちにTPPの実態を教えてほしいと思います。地元の新鮮で旬の野菜を食べさせたるためには、TPP批准ではなく、地域の農業を守らなければならないと思います。
(新聞「農民」2016.4.11付)
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