「農民」記事データベース20160404-1208-06

電力小売り自由化

何が変わる?ポイントは?
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再エネの電力を使おう

 電力小売り自由化を機に、「原発でなく」「なるべく再エネの」電力会社を乗り換えたいと思っている人も多いと思います。でも「安い」とか、「ポイントがつく」などの宣伝はあっても、肝心の電源構成などの情報はまだまだ不足しているのが実情です。

 まさにこうした声に応えて、「市民・地域主体の再エネ電力を広げよう」という立場で、各地の新しい電力会社を紹介しているウェブサイトがあります。再エネ普及に取り組んでいる市民団体や、環境NGOなどが連携して運営している「パワーシフト・キャンペーン」のホームページ「デンキエラベル2016」(http://power-shift.org/)です。

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「デンキエラベル2016」のトップページ

 紹介にあたっては、スタッフが新電力会社にインタビューするなど直接取材し、掲載料や広告料収入などはとらずに、あくまで市民の公平な視点を大切にしているといいます。

 実際にこれらの電力会社に切り替えるには、自分自身でそれぞれの電力会社に申し込む必要がありますが、 「デンキエラベル2016」では、これらの電力会社への申し込み・連絡先も明記されています。各電力会社のホームページへのリンクも張られており、電力会社によっては、各家庭での電気料金のシミュレーションができるようになっているサイトもあります。

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パワーシフト・キャンペーンが現在紹介している14社

 気になる電気料金ですが、利用状況などによっても違いますが、だいたい東京電力などの従来の大手電力会社と同じか、少し高くなることもあります。また、電力会社によって供給可能な地域に制限がありますので、希望する電力会社が自分の住む地域で供給可能かを調べる上でも、まずインターネットでこれら新電力会社のサイトを見てみるとよいでしょう。

 残念ながら、再エネ電力そのものの供給が少ないため、4月からすぐに切り替え可能な再エネ電力会社は非常に少数(地域によってはゼロ)というのが苦しいところですが、再エネ重視の新電力会社は今後も増えていく見通しですので、あわてて電力会社を切り替えずに、じっくりと検討するのも、現状では致し方ないかもしれません。

(新聞「農民」2016.4.4付)
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2016年4月

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