米・食味分析鑑定コンクール
(国際総合部門)
長野県農民連会員
清水紀久夫さんが金賞
こだわりの米作りでおいしく
五郎兵衛米で知られる長野県佐久市旧浅科村で耕作する、農民連会員の「さくさく農園」清水紀久夫さん(74歳、小諸市在住)が昨年の「米・食味分析鑑定コンクール」(米・食味鑑定士協会主催)国際総合部門で金賞を受賞しました。長野県では同賞にあわせて6人の米農家が受賞しました。
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金賞受賞を喜ぶ清水さん
(小諸市広報から) |
信濃毎日新聞によると「国内外から5119点が出品された中、最終審査に進んだ41点中11点が長野県内生産者だった。コンクールでは計測器を使った1次、2次審査で食味値、味度値が高い上位41点を選出。大会当日の食味審査(官能検査)で金賞と金賞に次ぐ特別優秀賞を選んだ」そうです。
清水さんは以前大手メーカーに技術者として勤務。退職後、息子と二人で近所の労働力も借りて米5・5ヘクタール、畑3ヘクタールを耕作しています。米は鶏ふんなど有機質肥料主体にミネラル分や光合成細菌も利用して、農薬を抑制したこだわりの米作りをしています。
食味が落ちるので追肥はなく、収量は反(10アール)当たり8俵程度とのこと。それでも「消費者が求める安全でおいしい米を作って高く売りたい、そうしないと農家はやっていけない」と言います。
小諸市は清水さんの受賞を高く評価し、市の広報で大きくとりあげました。市主催の農業活性化、6次産業化推進のための座談会に清水さんも呼ばれて発言しています。清水さんは昔から栽培されているそばや白土じゃがいも、ナタネ油、きな粉なども手掛け、生まれ育った地域の農業をなんとか守りたいと、そのために技術の向上や仲間づくりにも意欲を燃やしています。
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米の総合メーカー「東洋ライス」が「世界最高米」の原料米に清水さんの米を使用することを決めました。そして米の買い取り調印式に清水さんも出席し、調印しました。
(長野・佐久農民センター 釜江弘和)
(新聞「農民」2016.2.29付)
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