「農民」記事データベース20160222-1202-07

農民連青年部
第24回総会

関連/参加者の感想


青年の多彩な要求とりあげ
楽しく気軽に仲間ふやした

 新規就農者をどう受け入れる

 今回の総会では、新規就農者の受け入れ体制をどうつくるかをテーマに「もしもあなたが小さな村の村長だったら?」を企画しました。新規就農し、地域おこしに尽力する木村武史さん(福井県小浜市)と、新規就農者のためのプロジェクトを進める土肥寛幸さん(長野県松本市)が基調報告を行いました。

新規就農者大いに語る

活性化めざすに良い刺激
地域共通の課題わかった

 木村さんは、「この地域の美しい景色を残し、地域を盛り上げよう」と2011年に20代、30代の若者を集めて「加斗クLOVE(ラブ)」を立ち上げたことを紹介。若者の活動のきっかけづくり、仲間づくりを目的とした「ふくい若者チャレンジクラブ」の代表も務めています。

 土肥さんは、2009年に新規就農者支援組織、「信州ぷ組」を立ち上げ、土づくりの勉強会、ほ場視察会、農業経営勉強会などを行っています。ほかに技術交換会や、栽培技術勉強会も行い、自立すること、自分で考え、決断し、行動し、すべての結果に自分が責任を負うことをめざしています。

 2人の報告を受けて、8つのグループに分かれて討論し、自分が村長になったつもりで、村の振興策をシミュレーション。その後、討論の結果が報告され、「村の特産を生かした地域ブランドをアピールする」「婚活を活発に行う」「定年退職者の活用」「もっと気軽に来てもらうよう交通インフラの整備」「消費者との交流」など思い思いの振興策が語られました。

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自分が村長になったつもりで考えた村の振興策を発表しました

 交流会では、地元千葉の八千代牛、多古町旬の味産直センターなどから提供された野菜を使ったバーベキューで舌鼓を打ち、キャンプファイアを囲んで温まりながら、交流しました。

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寒空の下のキャンプファイアは格別

 農民連本部の勝又真史常任委員、全労連青年部の矢澤純副部長、日本民主青年同盟の小山農委員長、全農協労連青年部の安達祐気副部長、日本共産党の斉藤和子衆院議員が来賓のあいさつを行いました。

関西以西に青年部作ろう

 軽トラ市や料理交流会開いて…

 2日目は総会の議事が行われました。情勢報告に先立ち、アジア太平洋資料センター(PARC)の内田聖子さんを招いて特別報告を行いました。

 特別報告に続いて幹事会から議案の提案を行い、植田修部長が「今年は関西以西に何としても青年部を」と提起。和歌山、埼玉、宮城の各県から、活動を通じて仲間を増やした経験が報告されました。和歌山の高橋範行さんは「地域の若い農業者が集まって軽トラ市を開催。いろいろな農家がいるのでお互いの批判をなしにして、農家が主体のイベントにしようと決めて行った」と報告。組合員も2人増えています。

 埼玉県の関根耕太郎さんは「『お米を食べよう!料理交流会』を行い、生産者や学童指導員、また、講師として埼玉県農民連女性部など約30人が参加した。これをきっかけに新しく青年部員が増えた」と話しました。

 宮城県の平間徹也部長は映画を見ながらの学習会やシードボール体験会、福島県の青年部との交流会など多彩な活動と青年部員を1人増やしたことを報告。あわせて「今年の夏の交流会は宮城で行うので、ぜひ来てください」と呼びかけました。

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充実した2日間となりました

 最後に議案を満場一致で承認し、新役員体制が発足しました。


参加者の感想

 地域復興によい刺激

  三浦草平さん(福島・浜通り)

 木村さん、土肥さん両名のお話は、地域の復興、活性化をめざす身としてはよい刺激になりました。「100人の村の村長だったら?」の企画も人に説明することでイメージのあやふやな部分を明確にできたり、自分では思いつかなかったアイデアを出してもらったり、おもしろかったです。夜の交流会もキャンプファイアを囲んで語り合う楽しい体験ができました。

 地域から盛り上げを

  荻原優太さん(山形・庄内)

 声掛けから始めて、4人で参加できたことはよかったと思います。全国的な交流にも積極的に参加することはもちろん、地元地域にもフィードバックしなければと思います。農業の振興で、地域を盛り上げ、地域から全国を盛り上げるという意識をもって、今後も農業に前向きに取り組みたいと思います。

 地域に根を張れば…

  井上達也さん(和歌山・紀ノ川農協)

 地域の課題はそれぞれですが、共通する課題(高齢化、担い手不足、労働力の問題、売り方)があるのがわかっただけでも大きかったです。若い人が地域に根を張ることで、思ったこと、やりたいことを実践していくエネルギーを産み出す必要があると思いました。

(新聞「農民」2016.2.22付)
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2016年2月

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