国境越え阻止の包囲網を葬れTPP!
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討論する(左から)アズィズさん、チョンさん、(2人おいて)モアナさん |
韓国のチョン・テインさん(韓米FTA阻止汎国民運動本部長)は、韓米FTA(自由貿易協定)が民営化と規制緩和(市場原理主義)への片道切符になっていることを強調し、TPPでさらに、サービス、知的財産、投資の分野が攻撃され、公的部門が破壊される恐れに危機感を表明しました。
韓国でも、ISDSにまつわる訴訟が、ベルギー、オランダ、イランなど2国間投資協定で提起され、係争中であることを紹介しました。
ニュージーランドのモアナ・マリー・マニアポトさん(シンガー・ソングライター)は、「先住民マオリの伝統的な知識は、多くの世代によって蓄積された共有物であり、金もうけとは無関係なもの」と語り、TPPやFTA、多国間投資協定などによって、伝統的知識やマオリの権利は保護されず、侵害されてきたことを告発しました。
今後、すべてのものの商品化が急速に進む世界のなかで、「マオリは今まで以上に、未来世代に対する守護者として、祖先から受け継いだ責任を果たしてきたい」と表明しました。
最後に、「私たちは、それぞれの国内で批准阻止のたたかいに全力をあげると同時に、そのたたかいを、国境を越えてつなぎ、アジア・太平洋地域の先住民、農漁民、都市生活者、労働者らによるTPP成立阻止の包囲網をつくり出すことを呼びかけます」とするアピールを採択しました。
会場は各務原市産業文化センターです。今回は岐阜民医連、NPO法人地域と協同の研究センターの協賛もありました。当日は、農民連や新日本婦人の会、民医連の会員や職員を中心に約60人が参加しました。
内田さんはハワイやアトランタでのTPPの交渉経緯に詳しく触れながら、その背後にある米多国籍企業の思惑が大きく動いていることを踏まえ、この協定の持っている問題点を農業、医療、食の安心・安全など項目別に解明しました。
怒りとともに、あらためて反対運動が重要であることを痛感しました。
[2016年2月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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