「農民」記事データベース20160208-1200-08

今年もおいしく出来ました

文旦の出荷始まる


 今年も文旦(ぶんたん)の出荷が始まりました。

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出荷作業に忙しい矢野弘さん(左)と香穂さん

 高知県の土佐文旦産直協同組合は、生産者17軒のうち、9軒に後継者がいます。

 昨年から協同組合に入ってくれた矢野弘さん(39歳)と妻の香穂さんは、26歳から45歳までいる若手後継者のなかでも、中心となって組合を盛り上げてくれています。「20歳くらいのときは栽培のことについて親とたびたび言い合い、口ゲンカもよくした」と苦笑いする弘さん。でも「今では若い人を中心になって引っ張っていってくれる好青年ですよ」と、文旦産直の仲間からも厚い信頼が寄せられています。

いま一番心配なのはTPPと消費税増税

 そんな矢野弘さんが今一番心配しているのが、TPPと消費税増税の問題です。増税は来年4月から導入となっていますが、消費税が10%になると、文旦づくりに必要な資材もすべてが値上がりします。「消費者の皆さんから10%をいただくようになったら、文旦を買ってもらえるだろうか…。子どもの教育など、これからますますお金が必要な時期になるが、このまま農業で生活をしていけるのだろうか。不安でいっぱい」と言います。「翌年にくる税金の納付書で、10%はきついよね。消費税10%反対!」は、生産農家の叫びです。

涙が出るほどしんどい夏の草刈り
でも出荷のときには忘れちゅう

 「急斜面での夏場の草刈りは涙が出るほどしんどい。でもつらい仕事でも出荷のときには忘れちゅう」と、香穂さんも笑顔。「昨年は11月に雨が多く心配しましたが、秋口と収穫前には雨も少なく、しっかり糖度がのって、今年もおいしい文旦ができました。文旦を初めて食べる人も、もう知っている人も食べる価値があると確信しています。ぜひ食べてみてください」――矢野弘さんからのメッセージです。
(高知・土佐文旦産直協同組合 種田京子)

 ▼注文・問い合わせは、土佐文旦産直協同組合 TEL 088(828)6777、FAX 088(828)6778

(新聞「農民」2016.2.8付)
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2016年2月

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