「農民」記事データベース20160201-1199-19

青年農業者の共同開催

軽トラ市「うるおいフェス」

34軒の農家が出店――
手づくりピザ・ケーキ・豚汁


新規就農者の支援
地域守るつながり

だんだん 広がっている

 和歌山県の青年農業者グループが共同して開催する軽トラ市「うるおいフェス」の第2回が12月27日、紀ノ川市で開催されました。この取り組みを通じて、新規就農者に対する新しい支援の輪が広がり始めました。

 今回も34軒の農家が出店。手づくりのピザやケーキ、ほかほかの豚汁などのほか、餅つき体験、和歌山出身アーティストによるライブも行われ、多くの参加者でにぎわいました。

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出店した農家のみなさんでパチリ

 このイベントは農家が主体となるのが趣旨です。飲食ブースも含めて農家が賄っています。

 今回の実行委員長を務めた細野健太さん(33)は那智勝浦町の出身で就農5年目を迎えます。フルーツトマトとレタス、そして2015年秋からキュウリの栽培を始めています。

 自身も新規就農者の細野さんは「若い農家のネットワークが広がることに大きな意義がある」といいます。「いろいろなカラーの農家がいるので、自分のスタイルを見つけやすい。若い農家が情報共有できるようにすることで、新規就農者の受け入れを促進することができるようになる」と、ただ販売の機会を設けるだけではない大きな目標を見据えています。

 このうるおいフェスは地元の段ボールメーカー、株式会社「はまだ」が会場の提供などで協力しています。「はまだ」の営業部、濱田匡敏主任(30)は、「普通は『箱売ってなんぼ』だけのところが多いのですが、うちだけができることをしたかった」ときっかけを話します。「社長も『若い農家を応援しないと』という考えで、5年、10年先を見据えていい関係を農家と築けたら。ここで経験を積んで大阪などで開催できるようにしたい」と将来を展望しています。「宣伝にもなりますし、少しでも地元に還元できたらいいですね」。

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ステージを見ながらおいしい食べ物を満喫

 この取り組みを通じて、若い農家が紀ノ川農協に加入をしました。細野さんもその1人です。「トマトは頭打ちになったこともあり、違う作物を考えていました。その時に紀ノ川農協からキュウリの生産の誘いを受けて、加入しました」と話す細野さん。

 イベントを通じて、新しい地域を守るつながりが生まれてきています。

(新聞「農民」2016.2.1付)
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2016年2月

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