「農民」記事データベース20160104-1196-05

この人

有機米の合鴨栽培や有機野菜、平飼いタマゴなどを生産
中道 想(そう)さん(29) 達哉さん(63)
=静岡・浜松市浜北区=

関連/農民連女性部第27回総会


父の背中を見て就農を決意
自分のやりたい農業みつかれば

 静岡県浜松市浜北区で有機米の合鴨栽培や有機野菜、平飼い卵などの生産をしている中道想さん(29)と達哉さん(63)の親子を訪ねました。

 後継者の想さんは2014年の4月に就農しました。「いずれは農業をやらないといけないとは思っていたし、父は何も言わないが、背中がやってほしそうに見えた。母も足を悪くしてしまったので、両親が元気なうちにいろいろ教えてもらおうと決意しました」と話します。

 かつてはハウスでメロンを作っていた達哉さん。有機栽培を始めたきっかけは、「環境問題が出始めたころで、ハウスメロンは燃料も農薬もたくさん使っていた。一生の仕事として自分が納得できることがしたかった」と話します。そこで20年前から有機栽培(合鴨米、無農薬野菜、平飼い卵)を始めました。「当初は50アールくらい有機栽培だったのが今では4・7ヘクタールに。そのうち合鴨は2ヘクタールほどで300羽を使っています」

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縁側でくつろぐ想さん(右)と達哉さん

 想さんは就農してからの日々を「本当に1年があっという間に過ぎ、何をやっていたか覚えていない」と話します。

 地元のマルシェで販売もしていますが、「息子が行くようになってからお客が増えた」。500羽いるニワトリも「卵を買うお客さんが増えたので、もう100羽増やそうと思う」と達哉さんはうれしそうに語ります。

 また、15年2月から、発酵機を購入して、自家製のこうじ作りをスタート。50アール生産している大豆でみそを1500キロ作っています。将来的には加工場を作って販売も計画するなど、新しいことにも積極的に挑戦中です。

 2人は3年後を目途に経営を想さんに移そうと話しています。「でも、父は自分がやりたい人なので、なかなか進まない」と苦笑い。「少しずつでもできることを増やしていきたい。その中で自分なりにやりたい農業が見つかれば」と想さんは話していました。


農民連女性部第27回総会
◇2016年1月29日(金)午後1時〜30日(土)午前11時45分
◇全理連ビル会議室
     (東京都渋谷区代々木1―36―4)
◇記念講演「世界に憲法9条の思いを広げよう!〜紛争やテロを止める平和の発信を〜」
   講師=長谷部貴俊さん
(JVC国際ボランティアセンター事務局長)
◇参加費 5千円(参加費のみ)
 問い合わせ・申し込み=農民連女性部

(新聞「農民」2016.1.4付)
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2016年1月

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