助け合いの大切さ実感
炊き出し いす作り 包丁研ぎ
宮城・東松島市へ被災地支援
東京土建板橋支部 農民連も参加
震災直後から続く東京土建板橋支部の復興支援活動。14回目となる今回は11月14、15の両日、宮城県東松島市で行われました。東京からは農民連本部の3人を含む26人が参加しました。
14日は東松島市の矢本運動公園仮設団地で支援活動を行いました。焼きそばや豚汁などの炊き出しとあわせ、包丁研ぎといす作りを行いました。また、農民連ふるさとネットワークが全国に呼びかけた支援米も被災者に配布されました。
いすは希望者が多く40脚を作りました。いすを受け取った女性は「とても丁寧に作ってくれて、ありがとうございます。大切に使います」と大感激です。
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手づくりいすを贈られ笑顔がこぼれました |
雨のなかでしたが、炊き出しにも多くの被災者が集まり、12歳と8カ月の息子を連れてきた阿部秀由さん(31)、麻衣さん夫婦は「こうやって来てもらえて本当にありがたい。おいしかったです」と感謝していました。
15日は陸前小野駅近くの真新しい災害公営住宅の集会所で、現在はこの住宅に住む宮城県農民連会員の大友貞夫さんの協力で、炊き出しと支援米の配布を行いました。
引っ越してきて3カ月の小林繁子さんはこの住宅に入るまで6カ所の避難先を転々。「夫の7回忌の3日前に津波が来て、位はい4つだけ持って逃げました。ようやく落ち着ける、ついのすみかを得た気分です」と話します。「こうやって話をするのはいいですね」と喜んでいました。
支援後は場所を移して大友さんをはじめ現地のみなさんとの交流会。農民連会員や地元漁師に提供していただいたカキなどに舌鼓を打ちながら交流しました。
ひとりじゃない
今回初めて支援活動に参加した、土建主婦の会副会長の鈴木アナリンさんは「被災地がどういう状態かわからなかったので、来てみるまでは不安でした。実際に見てみて、まだ復興は終わっていないと強く感じました。同時に、大変ななかでもみなさん歓迎してくれることに、言葉で表せない感動がありました。助け合いの力は大きいなあと」と話していました。
さらに「フィリピンの実家も3年前の台風で流されてしまい、私も被災者の気持ちがわかります。こうして支援に来てみて『自分ひとりじゃない。同じような思いの仲間がいる』と感じることができ、改めて助け合いの大切さを実感しています」と感想を述べていました。
(新聞「農民」2015.11.30付)
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