問題点を暴露し
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報告する内田さん |
また、これまでに分かったこととして、(1)「再協議」「再交渉」の文言が数多く存在し、協定発効後も内容がさらに改悪される危険があること、(2)関税引き上げや新たな関税導入の禁止の規定、(3)規制緩和した制度の逆戻りを禁じる「ラチェット条項」や留保事項以外全てを自由化の対象とするネガティブリスト方式の存在などを挙げ、「TPPは何もかも市場に投げ出す一方通行だ」と批判しました。
主催者の要請で農業への影響について発言した農民連の吉川利明事務局長は、「農民」号外を手に、政府は農産品重要5品目で3割の関税撤廃をした上、ほかの農林水産物も98%の関税を撤廃したと糾弾。TPPの影響が少ないとされる長野県でも農業産出額が14%減少すると試算されていると紹介し、成功している農家も、農村が崩壊すれば、農業を続けられないと悲鳴を上げていると警鐘を鳴らしました。
集会には日本共産党の紙智子参院議員が参加。TPP成立を既定路線のように言う政府やメディアに対し、「まだ決まっていない」と指摘し、十分な情報公開のもとで徹底した国会審議を行うように呼び掛けました。
最後に、日本政府に対して、全ての関連文書の公開、現実に即した影響評価の実施とともに、日本語を協定の正文とするよう再協議を求めていくことを確認しました。TPPの正文は英語、フランス語、スペイン語のみのため、紛争時に日本が不利になると専門家が指摘しています。
冒頭、日本国際ボランティアセンターの谷山博史代表理事が、午前中に行われた、政府への要請文書提出とTPP対策本部との面談のもようを報告。「情報公開も行い、市民との対話もしていると政府は言うが不十分だ」と述べ、中身や影響がわからないまま対策を進めることへの批判と交渉からの撤退を求めました。
賛同団体からの発言では、各界からTPPへの不安が語られました。
主婦連合会の山根香織参与が、消費者の知る権利を奪い、消費者運動で築き上げてきた成果を突き崩しかねないことを強く批判。全日本民主医療機関連合会の伴香葉さんは、公的医療制度が壊され、薬価が跳ね上がることへの懸念を表明しました。
農民連の笹渡義夫副会長は、輸出幻想を振りまき、実効性のない対策を打ち出そうとしている政府に怒りの声をあげ、「交渉からの撤退を求めて、みなさんとの協力・共同を強める」と決意を述べました。
発言する笹渡副会長 |
国会議員は、民主党の篠原孝衆院議員、日本共産党の畠山和也衆院議員、紙智子参院議員があいさつしました。
[2015年11月]
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