「農民」記事データベース20151102-1188-08

親子2代で無農菜の米づくり

いいもの作れば周りが応える
若者が続けられる楽しい農業に

新井 至基(よしもと)さん(79) 弘明さん(51)


除草はカブトエビ、野ガモ
柴黒米・古代米・緑米など栽培
無化学肥料栽培にも前向き

 群馬県伊勢崎市で親子2代にわたって無農薬で米を作り続けている農家がいます。新井至基さん(79)、弘明さん(51)の親子です。

 4ヘクタールのコシヒカリと4ヘクタールの舞風(酒米)、さらに大麦と小麦合わせて16ヘクタールを耕作している新井さん。2013年には第18回環境保全型農業推進コンクールで優秀賞を受賞しています。除草の主役は自然繁殖しているカブトエビや飛来する野ガモです。また、紫黒米の朝紫や古代米、緑米などの特色ある米も栽培し、自家採種しています。

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田んぼを前に話し込む新井弘明さん(右から2人目)と至基さん(3人目)

 弘明さんは就農したとき、すでに無農薬で米作りをしていたため「それが当たり前で、変わったことをやっているとも思っていなかった」と話します。現在使用している育苗の培土には化学肥料が入っていますが、プール育苗などを利用した、無化学肥料栽培にも前向きです。

 「麦の栽培でいそがしく、肥料がやれなかったが、そのまま収穫できたのが無農薬、減化学肥料を始めたきっかけ」と話す至基さん。弘明さんに「農業で金もうけしようと思うな。いいものをつくれば周りがもうけさせてくれる。消費者が応えてくれる」と話してきました。弘明さんの息子も就農を希望していることから、「若い者が続けられるように楽しい農業を考えなくちゃいけない」と話していました。

(新聞「農民」2015.11.2付)
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2015年11月

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