本の紹介
村田武(愛媛県食健連会長)著
日本農業の危機と再生
アベノミクス「農業改革」批判
愛媛県食健連会長で、愛媛大学客員教授の村田武さんが、アベノミクス「農業改革」を跳ね返し、日本農業再生への提言をまとめたブックレットを刊行しました。
前半の第1部では、飢餓と食料・エネルギー問題に立ち向かう世界の動きを紹介。国際的農民組織ビア・カンペシーナの食糧主権や国際家族農業年などの動き、世界的な農業危機の経緯などに触れながら、ドイツの有機農業と再生可能エネルギーを活用した農業再生と村づくりを紹介しています。
第2部「安倍政権がすすめる日本農業解体への道」では、日本農業の深刻な現状をわかりやすく整理するとともに、その根底には対米従属があると指摘。アベノミクス「農業改革」の全容を紹介しつつ、「農業危機をさらに深刻化させる」と批判しています。
さらに日本農業の再生に必要な政策として、直接支払制度を導入し、生産者米価を標準的な生産費を補てんする価格で支えることが欠かせない、と強調。
食とエネルギーの産直で
農業・農村の再生へ提言
FIT(再生可能エネルギー電力の固定価格買取制度)制度の利用、来年から始まる電力小売り自由化など、再エネをめぐる新たな展開のもとで「食に加えて、エネルギーも産直できる時代が到来している」と述べ、再生可能エネルギーの活用と、土地利用型畜産への展開とを一体的に取り組んでいる愛媛県西予市での取り組みを紹介し、日本の農業・農村の再生への提言としています。
▼定価 1200円十税
▼出版社 かもがわ出版営業部 TEL 075(432)2868
▼111ページ
(新聞「農民」2015.10.26付)
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