関東・東北地方記録的豪雨
被災した農民連会員を訪問
茨城県常総市
お見舞い・激励・調査
吉川事務局長
9月10日に関東、東北地方を襲った豪雨は、茨城、宮城などで、農作物に甚大な被害をもたらしました。農民連本部からもお見舞いと激励、被害状況の調査で現地を訪問しました。茨城に入った吉川利明事務局長、宮城を訪問した農民連ふるさとネットワークの横山昭三参与のリポートを紹介します。
刈り取り直前に水浸し泥水かぶり玄米全滅
牧草もダメ、補償なしイチゴの苗も全滅に…
台風18号による大雨の影響で鬼怒川が決壊し、茨城県常総市一帯で大きな浸水被害となりました。茨城県西農民センターの初見安男事務局長は、鬼怒川の決壊が発生した9月10日の深夜から該当する地域の会員と固定電話、携帯電話で連絡をとりましたが、なかなか通じません。翌11日には直接家を訪ねようとしてもまだ水が引かず近づけません。13日にはようやく数軒の会員宅を訪ねることができました。
14日、私は、初見さんと村田深・茨城農民連書記長、県西農民センター・久保幸子事務局次長とともに、被害のひどかった水海道地域の会員さんを訪問し、お見舞いと激励、被害状況の調査、要望を聞き取りました。
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被災者(右)に聞き取りをする吉川事務局長(右から2人目)ら |
決壊箇所の東側の農道を走ると、所々水圧でアスファルトがはがされ、水路が破壊されていました。集落に近づくと、田んぼは一面の水浸し、茎が折れ穂は泥水につかり収穫できない状態でした。家具やがれきが流れ込み、ハウスの屋根にはわらも乗ったまま、浸水の深さを物語っていました。
訪問した家では、「田んぼはあと1町歩ぐらい刈り取りが残っていた。収穫した米は180俵ぐらい。用心してパレット4枚重ねて載せておいたが、全部水につかり、全滅だ」「軽トラ、コンバイン、トラクター、フォークリフト、乾燥機みんな水につかってだめになった」などの声が出されました。
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収穫直後の米は泥水につかり全滅 |
そのほかの地域でも、「河川敷の牧草がだめになった」「イチゴの苗が全滅」など被害が広がっています。
共済に入ってない農機具や対象外の玄米の「補償」が求められています。
茨城農民連では被災者の要望を集めて、早速17日には農水省に、18日に県への要請を行うとともに、各単組からの救援ボランティアを組織しています。
(新聞「農民」2015.9.28付)
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