本の紹介

編集　江村薫・久保田栄・平井一男
田園環境の害虫・益虫生態図鑑

田畑の生態系保全の視点から
害虫・益虫を鮮明な写真で紹介

　この図鑑は、2010年のＣＯＰ10（生物多様性条約第10回締約国会議）が名古屋市で開催された頃、農地や緑地での生態系保全の視点から残したい生きものや害虫を抑制する益虫（天敵）を紹介するものとして企画されました。

　害虫340種類・益虫114種類が生態写真ともに解説され、害虫については幼虫と成虫の写真を基本に卵やさなぎ・繭、農業被害の写真が掲載されています。

　索引には「害虫名」「益虫名」「学名」「英名」に加え、「植物名」からの検索が便利です。北隆館の図鑑は、写真が鮮明であり、埼玉在住の3人の編者によって分類体系に正確さが期されたものとなっています。

　なお、編集に携わった江村薫氏は埼玉県農林部元部長（昆虫学）で、（農）埼玉県産直協同の試験研究センターはこれまで江村氏から数々の専門的アドバイスを受けてきました。

　図鑑は大きく、金額も高価ですが、産地やグループで一冊は備えたいものです。

　北隆館　1万4286円＋税
　初版　2014年12月20日
　問い合わせ　（農）埼玉県産直協同　TEL 048（536）7092