国民の世論で政治変えたい
平和のための運動を地道に
戦争法案反対 高校生・学生有志の会
「VIP埼玉」中心メンバーの1人
酪農家めざす 芦野大地さん(20)
埼玉県で戦争法案反対の学習会や宣伝、デモなどに取り組んでいる高校生・学生有志の会「VIP埼玉」(『Voice Into the Peace=平和への声』という意味)。その中心メンバーの一人が酪農家をめざす芦野大地さん(20)=新座市=です。
芦野さんが酪農に興味を持ったのは高校時代の教師の影響でした。「雑談で酪農のおもしろさをたくさん聞いていて、就業体験で酪農家に行ってみました。自然の中で過ごすことも好きですし、大きな動物なのに牛はすごくおとなしい。動物が相手なので同じ日はなく、毎日が特別です。一言でいうと『ほれた』んですかね。大変だけどやりがいを強く感じました」と酪農との出合いを話します。「高校卒業後1年間、北海道訓子府町の酪農家で実習生受け入れ制度を利用して働いていました。一頭一頭、全く性格も違い、牛を個体別に考えて飼育していて、家族の一員のように牛とかかわって、酪農にどんどんはまりました」と熱い思いを抱いています。
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デモに参加し、「憲法守れ」と訴える芦野さん(中央) |
「普通高校出身で牛の生理学や管理学など全く知りません。実家のある埼玉県に農業大学校があり酪農専攻もあると知り、埼玉に帰って進学することにしました。今後はもっと深く勉強したいので、4年制大学の農学部に3年次編入するために勉強中です」と意欲を見せています。
「VIP埼玉」は「5・31オール埼玉総行動」がきっかけで結成されました。「国会周辺に集まっている人と地元の温度差を感じ、圧倒的多数の世論で、政治を変えていかなければいけないと思い、『VIP埼玉』を立ち上げました」と話します。「7月19日に大宮で行ったシンポジウムとデモは、合わせて400人以上の方々に参加していただきました。こういう取り組みを、定期的に地道に行っていくことがとても大切だと実感しました」と語り、今後も埼玉県内各地で取り組みを計画しています。
「全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ平和の内に生存する権利を有する」まで、平和運動を続けていきたいとの決意で奮闘しています。
(新聞「農民」2015.8.31付)
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