日本母親大会 in 兵庫
命育むお母さんパワーで
「戦争法案」は必ず廃案に
“TPP合意せず”に拍手喝采
「憲法守れ、9条壊すな!」「戦争法案、絶対反対」――暴走を続ける安倍政権に、全国から猛烈な反対の声がわき起こるなか、第61回日本母親大会が8月1、2の両日、兵庫県神戸市で開かれました。参加者は2日間でのべ1万1100人。
1日目は、2会場に分かれて全体会が開かれ、第1会場では弁護士の金杉美和さんが、第2会場では神戸女学院大学教授の石川康宏さんが講演しました。
「今日の運動」では、農民連女性部の女性たちが、「TPPへの参入をやめて!」と書かれた横断幕を持って登壇し、「TPP閣僚会合が終わりましたが“大筋合意”はできませんでした!市民運動の勝利です!」と報告すると、会場からは「よかったー!」という掛け声とともに、ひときわ大きな拍手がわき起こりました。
2日目は、36の分科会や特別企画などが開催され、農業・食糧・健康を守る兵庫県連絡会(兵庫食健連)事務局長の柳澤尚さんを助言者に迎えた「食の安全・安心、日本の農業はどうなる?」の分科会には、160人が参加しました。
柳澤さんは、日本のきわめて低い食料自給率の実態を切り口に、遺伝子組み換え作物や日本の食品検疫制度の危うさなどを具体的に紹介。TPPや農協解体など安倍政権の農業・食糧政策にも触れながら、「水田を中心にした、日本の農業は公共の財産。守っていきましょう」と訴えました。
会場からは、「農家が高齢化して、このままでは日本のお米が食べられなくなってしまうのではないかと、心配している」(東京からの参加者。以下県名のみ)などの声があがりました。
生産者からも、「米と麦を3ヘクタール作っていたが、価格が安くて今年の収穫を最後に、もう麦作りはやめる。安倍政権の政策は大規模化一辺倒で、小さな農家をつぶそうとしている」(香川)、「中山間地で米作りをしている。限界集落でもうわが家1軒しか残っていない。放棄された田んぼは2、3年でごっそり地すべりを起こしてしまう。農業は国土を守っている。中山間地に住んでいるだけでもごほうびがほしいくらいだ」(石川)、などの切実な現状も出されました。
最後に「TPP交渉からの撤退を求めます」などの6項目の申し合わせ事項を大きな拍手で採択し、閉会しました。
1日目の夜には、神戸市内の宿舎で「農村のお母さん交流会」が開かれ、11県から35人の女性たちが参加。福島の原発事故被災地の厳しい現状や、地域での活動を交流し合いました。
(新聞「農民」2015.8.24付)
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