漁業・漁民のページ外房沖の漁場・家族経営守ろう共同してがんばる
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沿岸小型組合のみなさん(勝浦市) |
結成は1966年。当時、銚子沖でサバを漁獲していた大臣許可漁業の大中まき網漁業船団の傍若無人な操業から、外房沖の小型船漁場の資源を守ろうと設立されました。今は354隻が所属しますが、当時の加入隻数は800隻でした。
沿岸小型の漁船が団結して、大臣許可の大型船船主と何度も交渉、結成翌年には大中型まき網漁業を外房沖漁場に入れさせない協定を取り交わし、さらに78年には同じく大臣許可の沖合底引き網船団とも協定を締結、外房沖の小型船漁場を守ってきました。
「違反操業する大型まき網船を海上で小型船全船で取り囲んだこともありました。沿岸小型組合の方針は『子孫に残そう豊かな海を』『魚資源の永続的利用と資源管理』です。今の生活はもちろん大事ですが、次の時代のことも考えて皆と協議、共同行動するように心がけています」と鈴木正男組合長は強調します。
沿岸小型組合内の規約を決める基本は、少数意見も尊重し、多数決だけで絶対に規約は決めない点です。すべての船団が納得し、16船団が賛成するまで徹底して議論して決まった規約は全船団で守ります。
「キンメダイ、イカ、サバ、カサゴ、底魚と様々な操業規約をつくり、資源を大切にしながら家族経営を守っています。外房は日蓮上人の生誕地。われわれは小さいときから生き物を大切にすることを教わってきた」と胸を張るのは、元吉政勝副組合長です。
「私たちは全国の漁民の仲間、消費者の皆さんと手をつなぎ、豊かな海に恵まれた日本の沿岸漁業を守り続けたい」と船団長会議の皆さんは日焼けした顔で熱く語っていました。
長野・飯田市 平澤益実 |
[2015年8月]
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