「農民」記事データベース20150720-1174-12

旬の味


 田植えも終わり、産直コンテナーにキュウリとナスの初物が入った日の「コンテナー通信」には生産者のTさんが“苗作り”を初めて失敗したと書いています。三十数年、苗作りの行程を知らなかったことを恥じ入り、記録しておこうと思います▼4月初旬・モミ種(自家採取)を唐箕(とうみ)にかけ悪いモミをとばし、モミのヒゲきり。4/22・塩水でよいモミだけを選別し、60度の湯で10分消毒。田んぼに水苗代を作る。190枚の苗箱に培土を入れる▼5/1・家族、親族総出でモミ蒔(ま)きをして苗代に置き、ビニールで覆う。結果は、使えそうなのが20枚で、ほかは芽が出ずモミが腐っていた。30℃を超える真夏日とビニールの中での高温障害だと思う。5/11・JA営農センターに苗を180枚申し込み、田植え終了。今後の苗作りに課題と不安を残しながらも日々に追われているとのこと▼今年はえんどう豆と人参が不作でした。生産者も初めて経験するという異常気象の結果を配達コンテナーの中に見ています。

(風)

(新聞「農民」2015.7.20付)
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2015年7月

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