「農民」記事データベース20150720-1174-09

農家さんと深くつながり
米作りの思い伝えたい


がんばるお米屋さん

横浜・西区 加藤純一郎さん(45)

 横浜駅のほど近く。横浜市西区でがんばるお米屋さんがあります。加藤米穀店の3代目店主、加藤純一郎さんです。

 加藤さんは6年ほど営業職を務めたのちに加藤米穀店に入りました。「入った直後は年10%ずつ売り上げが落ちていく状況でした。これはまずいと、まず店頭精米を始めることにしました」と加藤さん。「最初は問屋から仕入れた米を精米して売っているだけでしたが、こだわって米作りをしている農家さんと出会って、『こんなにおいしいお米があったのか』と感動し、お客さんに紹介したいと考えました」という店内には全国各地の農家のこだわり米が並びます。

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加藤さんと妻の陽子さん

 加藤さんは「米屋は消費者の方ばかり見ていると安く売ることだけ考えてしまうが、本当はそうじゃない。生産者とつながり、その思いを伝えられる貴重な存在のはずです。ただ漫然と米を売るのではなく、ちゃんと勉強してお互いの声を伝えなければ」と、生産者の訪問を欠かしません。

 今の安倍農政についても「周辺産業も含めれば何十兆円という産業が農業ではないですか。それを見捨てるというのはおかしい。どれだけの人が農業に関わって暮らしていると思っているのでしょうか」と憤ります。

画像  農民連からは日本一早い新米の沖縄・石垣島の「ひとめぼれ」や福岡の米「元気つくし」、新潟、富山のみそなどを紹介され、販売しています。「元気つくしは大粒で食味や粘りもよく評判です」と人気も上々です。

 「昔は自分だけもうかればいいと思っていました。今は米屋全体が良くならないといけないと思っています。どういう人がどんな方法で、どのような思いで生産しているのかを伝えることに、生き残る道があると思います」と語っていました。

(新聞「農民」2015.7.20付)
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2015年7月

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