「農民」記事データベース20150629-1171-06

「戦争法案」廃案へ全力

会場いっぱい若い熱気包む


若者憲法集会

 「声をあげよう!私たちの命と自由のために」―第2回となる若者憲法集会が6月14日、東京都内で行われました。

 昨年の集団的自衛権行使容認の閣議決定に反対し、若者の自由と命を守るために呼びかけられた同集会。今年は「戦争法案」の国会審議が行われているさなかの開催となりました。

 分科会は8つのテーマで開催しました。農民連青年部が企画した第5分科会は「新自由主義で人々の暮らしはどうなる?」というタイトルで行われました。TPPに反対する弁護士ネットワークの中野和子弁護士と、日本原水協の梶原渉さんが講演。中野さんがTPPの引き起こすさまざまな問題、梶原さんがTPPと「戦争法案」の関連を解説しました。熱心にメモを取る参加者も多く、時間いっぱいまで質問が出ていました。

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熱心にメモを取りながら聞き入る参加者

 全体会では元自衛隊レンジャー隊員の井筒高雄さんと国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長の伊藤和子弁護士の2人をゲストに招きました。

 井筒さんは、レンジャー部隊入隊時、「死亡事故も起こるような厳しい訓練を課されるため、訓練開始前に遺書を書いた」といいます。「アフガン、イラク戦争では11万8千人もの米兵がPTSD(心的外傷後ストレス障害)になっていることを、政府は国民に一切知らせない。しかも憲法をどう解釈しても全く受け入れることができない中で強引に進められていることが問題だ」と批判。「日本が戦争に加担することで本当に平和が来るのか、考えていただきたい。若いみなさんが来年の参議院選挙で政治を動かすために自民党と公明党には絶対に投票しないという強い意志で臨んでほしい」と訴えました。

 伊藤さんは「今回の法案はまさに『戦争法案』と呼ぶにふさわしいものになっている。戦争は最大の人権侵害であり、今、最も深刻なのが超大国、とくにアメリカによる戦争だ。テロリストだけ標的とする『きれいな戦争』はありえない。多くの住民が犠牲になっている」と写真を示しながら話しました。

 さらに「国際貢献に必要なのは人と人の信頼関係であって、そこに武器を持っていくのは障害でしかない。戦争できる国にしないために『戦争法案』廃案に全力を尽くそう」と呼びかけました。

 最後に若者の幅広い共同を呼びかけるアピール案を1300人の満場の拍手で確認しました。

 集会後は「命と自由を守る若者憲法デモ」が行われ、3500人のデモ隊が音楽やドラムの音とともに渋谷周辺を練り歩き、沿道に訴えました。

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工夫をこらして沿道に「戦争反対」「憲法守れ」と訴えました

 宮城県から駆けつけた平間徹也さん(宮城農民連青年部部長)は「初のデモ参加でしたが、これだけの影響力があるとは思っていませんでした。山梨県での若者デモの取り組みにも勇気づけられ、自分たちも仮装など工夫して周りの人に訴えていく必要があると感じました」と大いに刺激を受けていました。

(新聞「農民」2015.6.29付)
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2015年6月

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