「農民」記事データベース20150615-1169-11

旬の味


 沖縄の梅雨期は、月桃の花、いじゅの花、テッポウユリが清楚(せいそ)で美しいです。70年前のこの時期に、戦争があったと思うと、雨が涙に思えます。心が締め付けられます▼6月23日は、沖縄では「慰霊の日」です。祖国復帰とともに慰霊の日がなくなる危機もありましたが、県民は守り抜きました。5月17日に「辺野古新基地建設反対県民集会」、24日には「国会包囲東京行動」と沖縄問題は全国、世界に広がっています▼2年前に、沖縄戦体験者の4割の方々がPTSDを患っている可能性が高いと報告されています。基地や戦闘機の爆音、米兵の姿や関連事件が傷口に塩を擦りつけることになっていると知り、基地への怒りが増すばかりです。心の中で戦争が続いている方々が、今も大勢いるのです▼高齢の女性が命尽きるとき、「やっと、戦争で死んだ子どもの悲しみから解放される」と言い残したそうです。戦争は始めるのも人間、止めるのも人間です。武力、暴力は憎しみを生み、対話は平和を築きます。

(な)

(新聞「農民」2015.6.15付)
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2015年6月

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