韓国のKPL(韓国農民会総連盟)の
「韓国農政新聞」
シム編集局長とウォン編集部長
日本の農業・農村を取材
相互の理解を深めるいい機会に
日本の農民は温かい、交流進めたい
韓国の農民団体、韓国農民会総連盟(KPL)の機関紙、韓国農政新聞のシム・ジュンシク編集局長とウォン・ジェジュン編集部長が5月8日から12日まで来日し、農民連と懇談を行ったほか、農村を訪ね、日本の農業事情について取材しました。
韓国農政新聞は、週刊で大判12面。2000年に農業専門紙出身のジャーナリストらが創刊し、06年からKPLが経営権を受け継ぎました。現場の農民の立場で農政を批判しながら進歩的な対案を提示しています。
シム編集局長らは到着した8日、農民連本部を訪れ、白石淳一会長をはじめとする役員らと両国の農業事情やTPP、FTA(自由貿易協定)などとのたたかいについて意見交換し、交流しました。
9日には、群馬県高崎市を訪問。群馬農民連の木村一彦会長の案内で、JA高崎の共同育苗センターやライスセンターを訪れたほか、市内で水田と和牛繁殖の複合経営をする平井孝明さん、水田と露地野菜の複合経営農家の鈴木次郎さん、大規模水田経営の紋谷巌さんを訪問し、日本の農家の現状を取材しました。
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紋谷さん(左)を取材するシム編集局長(右から2人目)とウォン編集部長(右) |
その後、シム編集局長の講演会と懇親会が市内のホテルで行われ、認定農業者ら20人が参加し、韓国農業の実情への理解を深め交流しました。
講演と懇親会を主催したのは、市内の認定農業者らが結成している高崎市農業者先端技術情報化研究会(NSJK、塚越正敏会長)で、市内農業者の全作物分野を網羅した自主的な学習交流研究団体です。
参加した会員は、「韓国農業の実情を聞くことができて相互理解を深める、とてもよい機会となった」と喜んでいました。シム編集局長も「日本の現場の農民は、とても温かいと感じた。今後も日韓交流を大いに進めていきたい」と、感想を述べていました。
11日は、全国食健連の坂口正明事務局長に取材したほか、JA全中、農水省の担当者からも話を聞きました。
(新聞「農民」2015.6.1付)
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