高浜原発3、4号機
再稼働差し止め(福井地裁)
福井県農民連
北原武道 (日本共産党若狭町議)
関連/首相官邸前抗議行動 原発再稼働反対
政府は仮処分決定に従え!
「原発ゼロ」の声 大きく
控訴考える関西電力
4月14日、福井地裁(樋口英明裁判長)は「高浜原発3、4号機(同県高浜町)を運転してはならない」という決定を下しました。昨年5月に「大飯原発3、4号機を運転してはならない」と断じた歴史的判決に続くものです。
また、決定は、高浜原発3、4号機が新規制基準に「適合する」と認めた2月の原子力規制委員会を批判。「新規制基準は緩やかにすぎ、これに適合しても、安全性が確認されているわけではない」と述べ、「新規制基準は合理性を欠く」と断じました。
大飯原発裁判は、関西電力が高裁に控訴したので、司法判断はまだ決着していません。これに対して、今回は緊急性を考慮した仮処分の決定です。即刻、効力を持ちます。高浜原発3、4号機は、とりあえず運転できません。しかし関西電力は、この処分を最終的に覆すべく、法廷での争いを継続すると発表。
一方、菅義偉官房長官は14日の会見で、「規制委の判断を尊重して再稼働を進める方針に変わりはない。粛々と進める」と再稼働に固執しています。引き続き裁判の支援と、「原発ゼロ」の声を大きくしていくことが求められます。
事故後、重要な責務
福島第一原発の事故以前、全国の原発差し止め訴訟では、ことごとく住民側が敗訴しました(1審のみ勝訴が2件)。裁判所が、「国策」というプレッシャーにたじろぎ、自前の判断をせず、安易に「安全神話」にくみしてきた結果といわれています。福島の事故は、その結末です。大飯判決の中で、樋口裁判長は「福島原発事故後、判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しい」と述べています。
再稼働反対署名20万
福井県では、さまざまなグループがさまざまな原発反対の運動に取り組んでいます。これらのグループが総結集して、「原発の再稼働を認めないで下さい」という知事への要請署名に取り組み、県内外から20万人を超える署名を集めました。県農民連の猿橋巧さん(日本共産党おおい町議)は渡辺孝・高浜町議(共産党)らとともに「ふるさとを守る高浜・おおいの会」に参加し、高浜町、おおい町で署名やアンケート活動に取り組んできました。
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高浜原発3、4号機を背に「原発なくそう」と訴える渡辺・高浜町議 |
福井地裁の差し止め決定が出された直後の4月17日、首都圏反原発連合の首相官邸前での抗議行動には1300人がかけつけ、「高浜原発、再稼働反対」「原発やめて、命を守れ!」とコールを響かせました。
(新聞「農民」2015.4.27付)
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