伝統食文化を学ぶ
農家レストラン“てご舎”で
「春の晴れ食」ランチ味わう
岩手県花北農民組合女性部
圧搾法のナタネ油
良値で安全な油です
岩手県花北農民組合の女性部は3月13日、「伝統食文化を学ぶイン“てご舎”」と題して、一関市大東町にある農家レストラン「てご舎」を訪れ、『春の晴れ食』ランチをいただきながら、伝統食について学びました。「てご舎」オーナーの伊東庚(みち)子さんは、岩手県農民連女性部の会員です。
伊東さんからは、容器を開けても酸化しない、最後の一滴まで安心して使える油の話を聞きました。「てご舎」で使っている油は、隣接する搾油工場で、地元産のナタネから搾られた菜種油だけ。伊東さんは、「現代では油を使った食物を食べることが多いですが、だからこそ良質な油を食べることが大事。薬品を使って抽出する油(スーパーなどで市販されている食用油はほとんどこれ)ではなく、昔ながらの圧搾法で搾油する菜種油こそ安全な油なのです」と言います。
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てご舎の「春の晴れ食」ランチ |
店内には“何をどう食べるか”が書かれた紙が、古い道具などと一緒にさりげなく並べられています。この日は春バージョンでしたが、夏は酸味を、秋は実を、冬は油を、食べると良いのだそうです。
この日のメニュー『春の晴れ食』ランチは、見た目もとっても美しいちらしずしをメーンに、食前酒からフルーツまで、良い食べ方に沿ったお料理ばかりのフルコースメニュー。次々と出てくるお料理はすべてが優しい味で、どれも目からウロコが落ちるよう。みんな「おいしい」「おいしい」と言いながら、おなかいっぱいになりました。
てご舎『春の晴れ食』ランチメニュー
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●ずみ酒―ズミという野生の木の実を漬け込んだ食前酒
●みそセット―しそ巻き、ごぼうみそ、ばっきゃ(ふきのとうのこと)みそ
●焼き厚揚げ
●ちらしずし
●ウドのなまり節炒め
●間引き菜の花の油炒め
●いかの酢みそあえ
●いかふの大根おろし煮
●しじみ汁
●デザート―きび粉のうきうきだんご、いちご
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隣接する工場で搾った菜種油と、新商品の油揚げを買い求め、春らしいスイセンとアネモネのミニ花束をおみやげにして、帰路につきました。参加者からは早くも「また次の季節にも来ようね」「早く『夏の晴れ食』を食べたーい!」という声が上がっていました。
(岩手県農民連 久保田みき子)
(新聞「農民」2015.4.6付)
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