日本でも広げよう
日本アグロエコロジー会議
第1回勉強会開く
2月11日、「日本アグロエコロジー会議第1回勉強会」が東京・明治学院大学で開催され、400人余が集いました。主催は、埼玉県の有機農家の金子美登さんや、山形県の星寛治さんらが呼びかけ人となって2013年にスタートした「有機農業の明日を語る会」。全国有機農業推進協議会が共催しました。
アグロエコロジーは、多様性や有機物の自然循環を重視した、自然と共生する農業をめざす考え方であり、実践です。国際的農民組織、ビア・カンペシーナも「アグロエコロジーは、生物多様性を擁護し、地球を冷やし、土壌を保全する」(2013年6月12日、第6回国際総会)として、アグロエコロジーを農薬や化学肥料に依存した工業的な農業への対案に位置付けています。
同勉強会は、アグロエコロジーの考え方を共有し、日本でも推進しようと開催されたもので、文化人類学者でナマケモノ倶楽部世話人の〓(※)信一さんが折々で話題提供をしながら、世界のアグロエコロジーの実践事例紹介や、日本国内での市民運動の交流など、3つのセッションが行われました。
ブラジルの事例を報告したオルター・トレード・ジャパンの印鑰(いんやく)智哉さんは、遺伝子組み換え作物をめぐる世界の動きなどともに、アグロエコロジーの発展やビア・カンペシーナの取り組みを紹介し、「食糧主権を世界で確立しよう」と訴えました。
※〓は、「いってんしんにゅう」の「辻」。
(新聞「農民」2015.3.9付)
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