「農民」記事データベース20141222-1147-01

TPP

安倍首相の二枚舌と裏切り許すな!

交渉参加国首脳で
一番強いリーダーは私だ

関連/休刊のお知らせと新年号のお届け

 総選挙で3分の2を占めた安倍・自公政権。安倍首相は、国内向けには「国会決議と国益を守る」と言いながら、外国マスコミには「選挙が終われば、すぐにTPPを妥結させる」と公言していたことが明らかになりました。


 安倍首相は、総選挙公示直後に発行されたイギリスの雑誌『エコノミスト』(12月5日号)のインタビューに次のように答えていたのです。

 「TPP交渉参加国で一番強いリーダーの私が早期に妥結させる」

 この思い上がり発言、オバマ大統領が読んだら、さぞ怒るでしょう。

 一番強いリーダーの自分が柔軟に対応するよう交渉担当者に指示しているのだから「早期に妥結する。これは強い決意だ」と発言は続きます。海外に行っては大風呂敷を広げ、「国益」を損なうのは安倍首相の悪癖。これは「TPP参加国首脳の中では私が一番ホラふきだ」というべきでしょう。

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『エコノミスト』誌(2014年12月5日号)

 「簡単な課題が残っているだけだから、最終段階」

 交渉担当者は「交渉は最も難関にさしかかっている」と言っているのに、安倍首相は「簡単な課題が残っているだけだから、TPP交渉も日米協議ももうすぐ最終段階だ」と言い放ちました。

 こんなことが言えるのは、米や牛肉・豚肉、乳製品などの「聖域」を守るという気などサラサラなく、選挙が終わったら、さっさとアメリカに譲歩・屈伏するつもりだからです。

 「選挙が終われば、抵抗する農民とたたかい、TPPを妥結させる」

 アメリカ政府高官は12月3日に「選挙が終われば安倍政権が信任され、政治決断をしやすくなる。TPP妥結に追い風が吹く」と公言していました(時事通信)。

 安倍首相も、インタビューの中で「選挙が終われば、農産物市場を開放するために力強く行動する」と発言。

 『エコノミスト』誌の記者は「安倍首相は、選挙が終われば、TPPに抵抗する農民とたたかうことを約束した」とまとめています。

 総選挙では、安倍首相をはじめ主要閣僚と多数の自民党議員が、農政連の推薦を受けて当選しました。農政連の要求はTPP国会決議を順守すること。

 約束破りは許さない!怒りを込めて、TPPからの撤退を求める運動をいっそう強めることが大切です。


休刊のお知らせと新年号のお届け
 次号の12月29日付は休刊にします。
 次週は2015年1月5日・12日付合併号(新年号)を1週間早くお届けし、年末年始にあたる次々週の配達はありませんのでご了承ください。
(新聞「農民」編集部)

(新聞「農民」2014.12.22付)
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2014年12月

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