土建板橋(東京)が手作り椅子贈る
高齢者が多くありがたい
宮城名取、東松島へ被災者支援活動
宮城農民連・農民連ふるさとネットなど
東京土建一般労組板橋支部(土建板橋)と宮城農民連、農民連ふるさとネットワークは11月15、16の両日、宮城県の被災者支援活動を行いました。
15日は名取市の箱崎桜団地仮設住宅を訪問しました。この仮設には同市内の閖上地区からの被災者が入居しています。各地の農民連から寄せられた米を配布。山形県農民連から送られたあつあつの玉こんにゃくを提供しました。土建板橋のみなさんは炊き出しと包丁研ぎ、ベンチの作成を行いました。
仮設住宅に住む荒木保子さんは、「イベントには必ず参加するようにしています。仮設住宅はトイレが寒く手狭で、入居してから病気が増えてしまいました」と話しました。
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ベンチを作る土建板橋のみなさん(左端は分析センターの小田川さん) |
自治会長の荒川裕一さん(51)は「お米はみなさんの生活に大切なものですし、軽くて便利なベンチもいただいて、本当にありがたいです。高齢者が多く、自宅から出てきてもらうことを心掛けています」と話し、感謝の気持ちとともに、3年目を迎える仮設住宅でのコミュニティーの維持に腐心する様子がうかがえました。
16日は東松島市の立沼地区を訪問。矢本農民連のみなさんをはじめ、つながりのある被災者たちと昼食交流会を開催しました。土建板橋のみなさんが、手作りの椅子を提供。「老人会で椅子がなく困っていたので大切に使いたい」と感謝されました。土建板橋は「東松島市での支援活動を一区切りとしたい」と話し、矢本農民連の三浦勝志会長らはこの間の継続した支援に感謝を述べました。
参加者は東松島市の災害公営住宅建設地も視察。農民連会員でもある長谷川博市議(日本共産党)から、建設、入居の状況や、30年間無償で貸与されること、戸建てが8割を占めることなど説明を受けました。
東松島市では、住宅の建設が進む一方、名取市などでは、いまだに仮設を出る見通しが立っていないように、復興の歩みはまだまだこれからです。3年を経過した仮設住宅は老朽化も進んでいます。引き続き支援が必要です。
今回初参加の農民連食品分析センター職員、小田川遥平さん(29)は「何もしないで復興が進むわけじゃない。人の気持ち、人の働きがあってはじめて進むことを実感できました」と感想を話していました。
(新聞「農民」2014.12.1付)
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